雨天順延の影響で、春季関東大会の開幕が18日になりました。ドラフト候補が注目される一方で、1年生のお披露目も話題になります。今回は過去に大会を盛り上げた8人のスーパー1年生たちを振り返りたいと思います。

ドラ1スラッガーへ成長した東海大甲府のショート、センバツ優勝に貢献した東海大相模の1年生

 最初は2011年の春季関東大会に出場した東海大甲府渡邉 諒内野手(現阪神)です。当時、同校3年の高橋周平内野手(現中日)がドラフト1位候補として注目され、初戦の八王子戦が行われた袖ケ浦球場には多数のスカウトが集結していました。この試合で渡邉選手は強烈にアピールします。代打として登場すると、3ランホームランを放ったのでした。体はまだ細身でしたが、最短距離でボールを捉え、遠くへ打球を運ぶ技術は1年生離れしており、その後の飛躍を予感させるものでした。

 その後、渡邉選手は2年夏に甲子園ベスト4、3年時には高校日本代表に選ばれ、木製バットで本塁打を放つなど、国際大会で活躍。日本ハムから1位指名を受けます。

 次は、2018年の春季関東大会に登場した木更津総合・篠木 健太郎投手(現DeNA)です。1年春からベンチ入りし、期待の好投手として注目されていた篠木投手ですが、準決勝の健大高崎戦でリリーフ登板。1.1回を投げ、自責点1という結果でした。まだ細身で、上級生の投手と比べると球威の面ではまだまだでしたが、すでに140キロを超える速球を投げ込み、伸びのある球質でした。

 1年秋からほぼエース格として投げるようになり、県内を代表する投手へ成長していきました。期待通りに成長を見せた投手だと思います。

 2019年の春季関東大会では、東海大相模石田 隼都投手(巨人)もデビューしました。準々決勝の浦和実戦で先発し、5回1失点、6奪三振の好投を見せました。まだ常時130キロ台でしたが、1年生とは思えない完成度の高さがありました。内外角へ投げ分けるコントロールがあり、テンポも速く、野手にとっても守りやすい投手でした。上背もあり、最終学年までの進化が楽しみな投手だと思いました。

 3年春には最速146キロ左腕へ成長し、21年のセンバツでは29.1回を投げて、45奪三振、自責点0の快投で同校を10年ぶりのセンバツ優勝に導くまでの投手に成長しました。コントロールの良い実戦派のまま進化したタイプだといえます。

関東大会でお披露目となった健大高崎のスーパー1年生はその後、センバツ優勝の原動力へ

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