DeNA宮崎 敏郎が頭部打撲で負傷交代も翌日復帰 専門家に聞いた緊急時に取るべき正しい対応は?!
10日に行われたDeNAvs阪神の公式戦で宮崎 敏郎内野手(厳木)が負傷交代となった。アクシデントが起こったのは6回、この日一軍昇格の井上 広大(履正社)が打った打球が頭部に直撃。プレーを続けることができず担架で運ばれる事態に、スタンドで観戦していた両チームの観客から「宮崎コール」が起こっていた。
検査結果は頭部打撲と報道された。ここまで打率.276、2本、10打点の成績で5番を任される「ハマの安打製造機」が離脱となれば、横浜にとっては大きな痛手だ。
今回のケースはプロ野球に関わらず、学生野球にも付きまとう。大怪我につながる応急処置について、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーとして学生スポーツに10年以上携わり、NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリストの資格を持つ西村 典子トレーナーに取るべき対応を聞いた。
「今回は打球がイレギュラーバウンドして側頭部に当たっています。帽子の上からですがかなりの衝撃はあるのでまずは頭部を動かさないようにして意識の確認、状況などをみます。選手が大丈夫といっても頭部を動かさないように指示することが大切です。頭部に強い痛みがあるのは当然ですが、意識の消失や呼吸・心拍の異常、明らかに様子がおかしい場合はすみやかに救急車を要請してください」
幸いにも大事には至らず、翌日の試合前練習にも参加。しかし、この日はベンチ入りメンバーから外れ、試合出場することは無かった。大事を取っての判断となったが、復帰時期に関しても西村トレーナーはこう推測する。
「受診先の医師の決定に従うことが前提ですが、今回の場合は出血などもなく、おそらく脳振盪もないということで練習参加されていると思います。脳振盪がある場合は少なくとも一週間から10日間かけて回復プログラムを行うことが必要となります」
長期離脱が懸念されたが宮崎選手の事例では早期復帰も見込めそうだ。それでも、今後は慎重な判断が求められる。学生野球でも実際に起こりうる事例として、怪我の応急処置や事前知識を身に着けることも必要なスキルである。
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