Interview

U-18代表候補・西尾海純(長崎日大)、甲子園で活躍する幼馴染にむき出しのライバル心「髙尾響には負けたくない」

2024.05.16


西尾 海純(長崎日大)

U-18日本代表候補に選出された長崎日大の149キロ右腕・西尾 海純

この春は、九州地区高校野球大会初戦で、熊本国府に延長11回タイブレークの末、敗退。西尾は、7回からマウンドに上がり10回まで無失点に抑えるも、11回2アウトでストレートを打たれ、1対2で熊本国府に敗れた。

「最後は真っ直ぐに頼りすぎて、打たれて負けてしまいました。」と悔しさをにじませた。それでも、この試合の経験から次のNHK杯に向けて、西尾は2つの課題を立て、練習に励んできた。

一つ目はカットボールだ。ストレートと同じぐらい自信を持っているというスピードとキレの良いカットボールを、効果的に使えるかどうか。このカットボールに変化球を混ぜ、ピッチングの幅を広げていくことを課題とした。

もう一つの課題は、低めのストレートの質を上げること。
「高めの真っ直ぐだけでなく、低めの真っ直ぐも伸びて、そこで空振りだったり、見逃し三振を取ることができたら…。」と理想のストレートを思い描く。そのためにも、「シャドーピッチやスクワットを行って、投げ方を固めていきたいです。もう少し下半身が使えたら、連投もできます。」と語る。

そんな西尾には、忘れられない試合がある。
「自分が2年生の夏。長崎大会準決勝の海星戦で登板したのですが、先輩の思いを背負ってマウンドに上がったのですが、負けてしまいました。それが悔しくて。試合後に、先輩の平尾(大和)さんや、キャッチャーの豊田(喜一)さんが、来年は勝ってほしいと、声を掛けてくださったので、今年の夏は絶対に甲子園に行きたいという思いがあります。(夏の大会に)2年連続でベンチ入りさせてもらって、最後の3回目の夏は勝ちたいです。去年の夏の負けがあったから、今に繋がってるんじゃないかなと思います。」

また、西尾は甲子園で対戦したい相手がいる。同じU-18日本代表候補にも選出され、中学時代は飯塚ボーイズで2枚看板として切磋琢磨してきた、広陵髙尾 響だ。

「帰省した時も、一緒にキャッチボールをしたりしています。」

仲の良い幼馴染でもあり、ライバルでもある。髙尾は、1年生からエースとして広陵を引っ張り、甲子園の土も何度も踏んでいる。甲子園では先を越されたが、今年こそ、夏にお互い甲子園に出場し、投げ合いたいと願う。

「当時は、真っ直ぐは髙尾のほうが上という感じが自分の中であったんですけど、高校に入ってからは、自分がどうしたら(髙尾を)抜けるのかだったり、どうしたら真っ直ぐのレベルアップができるのかということを毎日考えてきました。髙尾には負けたくないです。」

夢への逆算をして、課題に立ち向かう西尾。甲子園に向けてその歩みを止めるつもりはない。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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