明石商、神戸国際大附の二強を阻むのは?激戦区・兵庫は序盤から熱い!【兵庫大会展望】
7月6日に開幕する兵庫大会の組み合わせが決まった。今年の兵庫大会は実力校が多く、熾烈な大会となりそうだ。
大会日程・組み合わせ
第101回全国高等学校野球選手権兵庫大会
明石商、神戸国際大附、須磨翔風の戦力状況
明石商・中森俊介
選抜ベスト4の明石商は三田学園、網干の勝者と対戦。明石商は中森俊介、来田涼斗の2年生コンビ、重宮 涼、水上桂といった攻守の中心は不動だが、毎度、入れ替えが激しい明石商なので、新たな戦力が浮上しそうだ。
兵庫のライバルは夏にかけて実力をつけており、好投手をあっさりと攻略する対応力、また中森の負担を減らすべく、宮口大輝ら、投手陣の台頭が不可欠だ。同ブロックの第2シードは西脇工となった。西脇工は、1年秋から主戦投手として経験を積んできた山中勇人の成長がカギとなる。
県大会優勝で、近畿大会準優勝の神戸国際大附は尼崎小田と北須磨と公立の実力校との対決が決定。神戸国際大附は戦力層の厚さは兵庫どころか、全国でもトップレベル。最速145キロ右腕・鍵翔太、最速143キロの大型サイド・松本凌人、最速138キロ左腕・西井諒の3枚は超強力。
打線は近畿大会終了時点で高校通算48本塁打の柴野琉生、巧打の遊撃手・松浦 隆己を中心に上位下位と切れ目ない。初戦から苦しい戦いが強いられるが、夏へ向けてコンディションを整え、臨むだけだろう。
同ブロックの第2シードは東播工と、手強い学校が入った。
北村 聡汰(須磨翔風)
第5ブロックに入った西宮東は市立伊丹と尼崎双星の勝者と対戦。茶谷哲平を中心に守り勝つチーム。夏の大会に向けてミスでの失点をなくし、どんな相手からでも5点をとる攻撃力をつけることをテーマに練習していた(関連記事)。
社は姫路東と篠山鳳鳴の勝者と対戦。社の最速148キロ右腕・藤本竜輝は故障のため春は野手での出場が中心となったが、その分、他の投手を育成することができた。夏場では万全の調子を整え、頂点を勝ち取りたい。
準優勝の須磨翔風は長田と村岡の勝者と対戦。須磨翔風のエース・北村 聡汰は今年の地区予選で神戸国際大附、県大会では明石商相手に完投勝利を挙げた好右腕。ストレートの球速は130キロ中盤ながら、大きく落ちるチェンジアップを巧みに使い、打たせて取る投球を見せる。夏も投球術の巧さで勝ち上がることができるか。またリードする堂本 武蔵も強肩巧打の捕手として見逃せない存在だ。
[page_break:最も熾烈なのは市立西宮ブロック 報徳学園、滝川第二が同ブロック!]最も熾烈なのは市立西宮ブロック 報徳学園、滝川第二が同ブロック!
林直人(報徳学園)
春3位の姫路南は兵庫豊岡と西宮南の勝者と対戦。姫路南の速球派左腕・照峰 賢也は夏までに自慢の速球と切れのある変化球を磨きあげ、甲子園を目指す。
また同ブロックの第2シードは舞子と対戦する。舞子は巧打強肩の三塁手・清水敦耶、走攻守三拍子揃った外野手・藤井秀悟など打力が高い選手が並ぶ。
春4位の東洋大姫路は、川西北陵と香寺の勝者と対戦する。プロ注目の好左腕・小林 彪希、1年生ながらレギュラーを獲得した根来亮凪など逸材が揃う。さらに打線と小林以外の投手陣の底上げを実現したい。
注目は第11ブロック。近畿大会ベスト8の報徳学園は市立西宮ブロックに入り、初戦の篠山産に勝利すると、市立西宮と対戦する。報徳学園はエースの林直人の復活が不可欠。躍動感のあるフォームから140キロ前半の速球で圧倒する投球を見せていきたい。また、打線も巧打者が多く、さらにパワーアップして夏の頂点を目指したい。
第2シードの市立尼崎も初戦で、滝川第二と西宮甲山の勝者と対戦。このブロックは最も熾烈だといえるだろう。滝川第二は前年から主戦投手としてマウンドに登る左腕・田邉大登、右腕・中原凛、強打の三塁手・木谷駿を中心に個々の能力は高い。市立尼崎は、この春から強打に磨き、本塁打を連発。夏でも強打で圧倒していきたい。
また育英と神港学園が同ブロックの第12ブロックも面白い。
文=河嶋 宗一