第666回 野村、山下...スター野手が期待通りの活躍を見せた今年の関東大会!2018年05月29日

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【目次】
[1]ドラフト候補野手のパフォーマンスを振り返る
[2]大当たりを見せた健大高崎、日大三の野手たち[3]それぞれの強みと課題が見えた強豪たち



左から山下 航汰(健大高崎) 野村 佑希(花咲徳栄) 増田 陸(明秀学園日立) 髙山 遼太郎(健大高崎) 森下 翔太(東海大相模)

 5月19日から開幕した春季関東大会(千葉開催)健大高崎の優勝で幕が閉じた。今大会は野手のドラフト候補が多かった大会でもあり、関東大会で飛躍を遂げた野手が多い。そんな今大会を振り返る。

ドラフト候補野手のパフォーマンスを振り返る

大会前からドラフト候補として評判が高かったのは、
増田 陸明秀学園日立
野村 佑希花咲徳栄
山下 航汰健大高崎
髙山 遼太郎健大高崎
森下 翔太東海大相模
の5人である。まずこの5人から振り返っていきたい。
 増田はやはり自慢の守備が非常に良かった。身のこなしの良さが光る守備は「華やかさ」があり、シートノックから高校野球ファンの目をくぎ付けにした。三遊間の深い位置、二塁ベース寄りの打球にも、軽快なフットワークで追いつき、そのままランニングスローでアウト。スローイング一つ一つが強く、プロ注目の遊撃手として評判通りのディフェンスを示した。一方、打撃は1安打のみ。テクニックとストレートの切れを兼ね備えた板川 佳矢横浜)のようなタイプを打ち崩すことができるか。今後こういう左腕投手は当たり前のように対戦する。そういう投手を攻略できる技術を身に付けていきたい。

 野村は2試合で、7打数4安打1本塁打4打点と評判通りの打力を発揮。専大松戸戦では先制タイムリー、高校通算52号となる右翼へソロ本塁打、3安打目の左前安打はいずれも初球を打っているように、初球から甘い球を見逃さない嗅覚の鋭さ、目の良さ、打撃技術の高さが光った。打撃フォームは構えを見ると以前ほどグリップを高めに掲げることはなくなり、だいぶコンパクトに構え、スイング軌道も無駄がないものとなっている。

 そして昨冬から三塁守備に挑戦。まだ打球反応、バウンドの合わせ方はうまい三塁手と比べるとまだ差がある。それでもヒット性の打球に食らいついて追いつくなど必死さは見せ、軽いスローに見えても強い送球ができる肩の強さがある。もともと投手としては146キロを投げるだけに、守備技術を高め、この夏は敵なしの打棒を見せたい。

 山下は20打数7安打、1本塁打4打点を記録。決勝の日大三戦では場外弾を放った。凡退した打席を見ても、打球は鋭く、打席の内容が非常に良いのだ。相手投手からすれば簡単に凡退させない怖さを実感したはずだ。またベースランニングを見てもなかなかの俊足、レフトの守備を見ると肩の強さも標準レベルで、打つだけの選手ではない。さらに守備レベルを高めていきたい。

 高山は今大会で3本塁打と自慢の長打力をアピール。高山はフォロースルーが大きい豪快なスイングをしており、それでいて140キロ台の速球、甘い変化球に対応できる技術の高さがある。そして今年から三塁守備に転向したが、打球反応が早く、軽快なグラブ捌き、強肩が光るスローイングは必見。今年は三塁手のドラフト候補が多いが、その候補に匹敵する選手に入ったといえる。

 森下は7打数1安打。花咲徳栄戦で放ったサヨナラ本塁打のみに終わった。高校通算49本塁打を放っているように、打者としてのポテンシャルの高さは全国トップクラスの森下だが、どうもタイミングの取り方に狂いが生じているように感じる。打撃以外でも、俊足、センターから放たれる強肩も魅力。

 打撃不振は選抜から続いているが、それを乗り越え、今年の夏では敵なしの打撃を見せることができるか。

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副編集長 河嶋 宗一
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  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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