目次

[1]準備不十分で戦い抜いた秋季大会
[2]全員で考えて量をこなす
[3]練習が嘘をつかない方法で巻き返し図る



 関東王者・明秀日立が君臨する茨城県。私立勢を見れば常総学院土浦日大などがあり、公立勢にも水戸商竜ヶ崎一など各校の実力は拮抗しているが、全校が春に明秀日立を撃破するためにも、冬場の練習に取り組んでいる。その中の1つに水城がある。

 過去2回、甲子園に出場した実績があり、2021年は春、そして夏ともにベスト4進出。150キロ右腕・樫村 佳歩投手を擁して常総学院と接戦を展開。茨城県の上位まで勝ち進んだ実力校として、再び県内に名を広げた。

準備不十分で戦い抜いた秋季大会


 勢いそのままに新チームも結果を残し、茨城の第1勢力へ、といきたいところだったが、「樫村ロスといいますか、1人で投げ切れる投手がいなかったのが大きかった」と関根監督が振り返るように、150キロ右腕・樫村の存在は大きく、投手陣の整備が不十分。なおかつ野手陣も前チームからの経験者が2人だけで、チームはほぼ総入れ替えという状況だった。

 これには、「先輩たちの代に試合出ている選手が少なく、チームを最初から作るのが大変だった」と小口 竜久斗(2年)も話すほどだった。そういった状況の中で、新型コロナウイルスの影響が襲い掛かる。

 水城は樫村たち3年生が準決勝まで勝ち進んだことで、現在のチームの始動は7月下旬ごろからと、県内のチームに比べると必然的に遅れた。そこに新型コロナウイルスの再拡大で、チームは9月下旬ごろまで活動休止を余儀なくされた。

 9月から再開したものの秋季大会はわずか2週間。ほかの学校と条件が同じとはいえ、メンバーが総入れ替えに近かった水城にとってはチーム作りをするには時間が足りず、秋季大会を勝ち抜くには厳しい状況だった。

 結果、県大会2回戦敗退と早々に姿を消すことになってしまったが、地区予選では逆転勝ちを収めるなど、春先への手ごたえもあった。関根監督も「(秋は)粘り強く戦えたので、それを春以降も繋げてやっていきたい」と粘り強い攻撃には及第点を与えた。

 しかし、チームの完成度は未熟だ。3年生である中居泰雅前主将も「守備か攻撃か、どちらか決めて鍛えていかないといけないと思います」とコメント。前エース・樫村も「自分たちの戦い方が確立できていない」と中居前主将と同じ課題を指摘する。関根監督も同様の課題を口にしていたが、それよりも苦しかったのはチームの一体感に生まれなかったことだと話す。

 「ウチの場合は夏の大会でベスト8、ベスト4以上というのを毎年目標に戦いますが、そこまで行くのは簡単ではないんです。全員が目標に向かって一体感をもって勝ち上がらないと達成できないんです。
 逆に言うと、それが伝統として毎年できているから結果を残せていると思うので、一体感は大事ですね」

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