第121回 浦和学院、花咲徳栄らへ挑戦する夏4強・正智深谷(埼玉)が磨くもの2020年12月12日

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 2020年は今までにないイレギュラーな一年だったからこそ、結果を残したチームは記憶に刻まれるものになるだろう。それは埼玉の正智深谷も同じだ。今夏の独自大会では上尾東農大三と言ったチームが所属する北部地区を勝ち抜く。

 準決勝では狭山ヶ丘の前に敗れたが、4強に入りメットライフドームでプレーした。調整が難しい中で結果を残した正智深谷とはどういったチームなのか。

チーム作りは第2段階へ



正智深谷の走塁練習の様子

  取材当日の正智深谷のグラウンドに足を運ぶと、メインとして取り組んでいたのはケースバッティング。ランナーを置いた状況で練習をしていく多くの学校でも取り組まれているメニューだ。しかし、正智深谷は少し違う。

 ホームからファーストにはカラーコーンが2つ置かれ、ラインが引かれている。また二塁と三塁の間の走路にもラインを引いている。走塁に対して高い意識をもって取り組んでいることがよくわかる。

 「理屈はわかっていますが、口で伝えてもなかなか覚えきれないですし、プレーをしていく中で忘れてしまうこともあります。ですので、道具を使って出来るだけわかりやすくしたうえで、反復練習をすることが大事だと思っています」

 そう答えるのはチームの指揮を執る田中監督だ。そもそも正智深谷のなかでは、毎年強化するものの順序は決まっている。まずは守備。もともと田中監督が目指すものは守備のチームでもあり、守備の強化からチーム作りを始める。そこが出来上がったうえで2番目は走塁だ。

 打力は簡単に身につかず成長に時間がかかるため、継続的に取り組む必要があると田中監督は考えている。その代わりに走塁を強化していくことで、点数を取る手段や引き出しを増やそうとしている。だから2番目は走塁なのだ。

 またこの夏はベスト4にまで勝ち進んだゆえに、新チームのスタートは遅れてしまった。ただ下級生を清水部長に任せ、ひたすら守備力を磨いてもらったおかげで、守備には目途が立ったこともあり、走力アップに重点を置くことができている。

 では正智深谷ではどういったことに注意を置いて練習をしているのか。まずは走路から、4番の山田 智也に話を聞いた。

 「ホームと一塁間に置かれたコーンは、駆け抜けるのであればコーンの間をそのまま走って駆け抜けます。ただ、途中で外野まで転がったことがわかれば途中から膨らみ、最初から外野に飛ぶことがわかっていれば、大きく膨らむようにします」

 二塁と三塁の間にあるラインに関しても「三塁で膨らまないように走路を書いています」と徹底して速く、最短で回れるようにしている。この取り組みを通じて「速さはだいぶ違うと思います」と山田は感じており、効果は出ている。

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