球界を席巻しつつある若手スターは1994年世代から始まった【後編】
近年の野球界は若手のスターが球界を席巻しつつある。その発端は大谷翔平だと思う。高卒2年目で10勝・10本塁打を放ち、そのまま超一流の階段を上っていったように、大谷に続くように、1995年世代以降の選手たちが球界を席巻しつつある。
現在の若い選手はNPBに入っても、高卒初年度からそれなりのパフォーマンスが出来る選手が多いのだ。2020年以降、野球界のレベルをさらにレベルアップさせるであろう1994年世代以降のトップレベルの選手を紹介。今回は1998年世代からミレニアム世代まで。
1998年世代(1998年4月2日~1999年4月1日まで)
左から今井達也、寺島成輝、堀瑞輝、藤平尚真投手
ドラフト前には98年世代は投手豊作というコラムを記載したが、ここまでの活躍を見ると期待以上の結果を残し、むしろ大卒投手より結果を残している。
もう一度、2016年ドラフトで本指名された高卒投手を整理しよう。
ドラフト1位
東京ヤクルト・寺島成輝
北海道日本ハム・堀瑞輝
埼玉西武・今井達也
東北楽天・藤平尚真
ドラフト2位
広島東洋・高橋昂也
福岡ソフトバンク・古谷優人
ドラフト3位
阪神・才木浩人
東京ヤクルト・梅野雄吾
千葉ロッテ・島孝明
ドラフト4位
横浜DeNA・京山将弥
阪神・濱地真澄
オリックス・山本由伸
左から、高田萌生、藤嶋健人、アドゥア誠、大江竜聖選手
ドラフト5位
広島東洋・アドゥワ誠
巨人・高田萌生
中日・藤嶋健人
北海道日本ハム・高山優希
ドラフト6位
広島東洋・長井良太
巨人・大江竜聖
千葉ロッテ・種市篤暉
オリックス・山崎颯一郎
指名拒否 山口裕次郎
ドラフト7位
東北楽天・野元浩輝
育成枠
福岡ソフトバンク・長谷川宙輝
ドラフト1位の投手は全員1軍で登板。また、下位指名では4位の山本がとてつもない進化を見せ、この世代のトップレベルの能力を示し、アドゥワは中継ぎで優勝に貢献するなど、多くの投手が一軍を経験し、戦力になっている選手が多い。
1年後にプロ入りした同世代の9891(埼玉西武)も1年目から一軍で3勝を上げ、今井とともにトッププロスペクトとして注目されている。
また彼らと同世代の高卒社会人3年目は太田龍(JR東日本)、立野和明(東海理化)、河野 竜生(JFE西日本)とドラフト上位候補となる投手が多い。5年後には98年世代の投手がNPBを牽引する時代もそう遠くないのではないだろうか。
98年世代と比較して、99年生まれは野手の逸材が多い。
[page_break:1996年世代/1997年世代]野手大豊作の1999年世代(1999年4月2日~2000年4月1日生まれ)
安田尚憲、清宮幸太郎、村上宗隆選手
ドラフト1位となった
清宮幸太郎(北海度日本ハム)
村上宗隆(東京ヤクルト)
安田尚憲(千葉ロッテ)
が一軍で本塁打を放っていること。2年目となった今年はますます凄みが増しており、清宮は残念ながら手首のケガで離脱してしまったが、安田・村上については去年以上の活躍が期待できそう。村上はメキシコとの強化試合に出場する予定だ。
ほかには甲子園記録となる6本塁打を放った広島・中村奨成、U-15、U-18で代表入りした増田珠、東北楽天2年目で小柄ながらパンチ力ある内野手・西巻賢二などなどブレイクできそうな野手が多い。
スラッガーもいて、西巻のような守備型の選手もいて、バラエティ富んだ顔ぶれで、5年後には彼らが野球界の中心になる可能性は高い。
ミレニアム世代は投打にタレント揃い(2000年4月2日~2001年4月1日)
藤原恭大、根尾昂、吉田輝星選手
これまでのコラムでもミレニアム世代を特集してきたため、割愛させていただくが、投打に華のある選手が多い。投手では吉田輝星、渡邉勇太朗、野手ではドラフト1位指名を受けた根尾昂、藤原恭大、小園海斗、太田椋、2位以降でも野村佑希、野村大樹、万波中正、濱田太貴、柿木蓮など見ていてキャラクター豊かな逸材が多い。
そのままプロの舞台でも活躍すれば、人気選手になる可能性が高い世代ではないだろうか。
2001年世代は投手豊作世代、2002年世代は野手豊作世代とみているが、どんな選手がいるのかは改めて紹介をしていきたい。
(記事=河嶋宗一)