目次

[1]履正社のスラッガーが大暴れ
[2]4投手をまとめた藤田健斗 ポテンシャルの高さを示した木下元秀

 履正社の甲子園初優勝で幕が閉じた今年の甲子園。惜しくも準優勝に終わった星稜奥川 恭伸など好投手に注目が集まったが、今回は、前評判以上の活躍をみせ、ドラフト戦線に滑り込んできた選手たちを紹介したい。

履正社のスラッガーが大暴れ


 今夏の甲子園で、最も評価が上がったのは、履正社のスラッガー・井上 広大だ。

 大阪大会で4本塁打を放った井上は、甲子園でもその長打力を発揮。 初戦の霞ヶ浦戦では、鈴木 寛人のカットボールをとらえ、レフトスタンドへ今大会第1号ホームランを放つと、2回戦の津田学園戦では、前 佑囲斗のの145キロの速球を合わせ、レフト線を破る二塁打。

 さらに、3回戦の高岡商戦では、右サイドハンドの荒井 大地のカーブに苦しんでいたが、右中間に意識を置き、カーブにタイミングを合わせて、本塁打を放った。準々決勝の関東一戦でも、4打点の大活躍。そして、決勝戦の星稜戦では逆転3ランを放ったが、これも相手投手が連続四球でランナーをためたところから、ストライクを取りにきたスライダーを逃さなかった一発だった。

 井上の打撃のストロングポイントは、修正能力が高いことだ。一打席ごとに、相手投手に合わせてフォームと、打つポイントの微調整を行うことができる。さらに、相手バッテリーの配球を読むことが上手い。
 井上が今大会残した3本塁打14打点の成績は、プロ注目投手や、技巧派右腕たちから打ったもの。井上の存在を存分にアピールした大会となった。

 今年のドラフト市場を追っていくと、投手の顔ぶれは揃っているが、スラッガーが少ない。好投手から打ち続けた井上の評価は、間違いなく高騰しているだろう。これまで履正社は多くのスラッガーを輩出しているが、井上も、その先輩たちに肩を並べるような選手に育つ可能性は十分だ。