糸魚川白嶺高等学校(新潟)
試合風景(糸魚川白嶺)
強敵に善戦!夏はリベンジだ
■糸魚川といえば
新潟県立糸魚川白嶺高等学校は、その名のとおり新潟県立糸魚川市にある公立校。「糸魚川」と聞けば、学校で地理を学習している球児などは、日本列島を東日本と西日本に分断する「フォッサマグナ」を連想するかもしれない。糸魚川という地名はこのフォッサマグナとの関連で全国に広く知られているが、実は、糸魚川という名前の川はない。糸魚川市に流れる、「糸魚川」と呼ばれる川は、実際は「姫川」だということだ。雑学として知っておくと面白いかもしれない。
■糸魚川白嶺はどんなチーム
糸魚川白嶺の野球部は、かつては「糸魚川商工」という校名だった時代、1970年代に春1回、夏2回の甲子園出場を果たした歴史を持つチームだ。2017年夏の大会に臨む現在のチームは、3年生16名、2年生4名、1年生9名の計29名という構成だ。昨年チームが発足した時は、「まずは秋の大会で16強、数年前の8強を超えることを目標にした」と語るのは副主将の寺﨑 優也選手。惜しくも県大会の初戦で散ったものの、地区予選決勝(レポート)では5点差をひっくり返す大逆転劇もあった。
■強敵相手に好ゲーム
しかしその試合よりもチームにとって大事な試合となったのが、冬が明けて迎えた春季大会の4回戦、強豪・日本文理との一戦だ。これに勝てば8強だが、相手が格上なだけに、「チームの8割くらいの人が負けると思っていた」と寺崎選手はその試合前の心情を語る。しかしその予想に反して試合は拮抗した展開を見せ、試合が進むごとにチームは「いける」というムードに。最終的には1対0で退けられるも、強豪相手にここまでやれたことは確かな自信になった。加えて、敗戦後、「部員全員が悔しそうな表情をしていたので、負けると思っていながら、本当はみんな勝ちたい思いがあったんだと感じ、このチームは絶対にまだ強くなると思った」と寺崎選手はいう。
■チームを引っ張っていくのは
ここまで活躍を見せてきたチームの中心選手は、安定した投球で勝利を導く穂苅 海斗投手。そして走攻守3拍子揃う、勝負強い打撃が武器のプロ注目遊撃手、綱島 龍生選手の二人だ。さらに主将の小田 昇哉選手と副主将の寺崎選手のプレーが、この夏のチームを引っ張っていくことになるだろう。さらに、打席に入ったときに、一度大きな声を出すルーティンを持つ塩入 康平選手もぜひ見てほしい。
■夏の目標は
夏の大会に向け、今度こそ「打倒日本文理」を掲げ、個々のレベルアップを図っている糸魚川白嶺ナイン。大会前の1週間は、「100本ノック・100本ダッシュ」をいつも行っているらしく、7月10日の初戦に向け、おそらくそのメニューが始まる頃だろう。寺崎主将は「あくまで目標は甲子園ですが、まずはベスト8に入って[stadium]HARD OFF ECOスタジアム新潟[/stadium]で試合がしたい」と語る。春のリベンジを果たす、充実した「夏」にしてもらいたい。
試合風景(糸魚川白嶺)
大事なところで一本を
ここからは綱島 龍生選手(3年)と渡辺 澪央選手(3年)にお話を伺いました。
Q.夏へ向けて見つけた課題を教えてください。
綱島:大事な場面で打てる精神力が必要だと思っています。
渡辺:大事なところで一本出せる勝負強さです。
Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください
綱島:ここ一番で打てた2年の春、打てなかった3年の春です。
渡辺:春大会での日本文理戦。第1シード相手に1点差で負けてしまいましたが、夏に向けてとても自信がついた試合になりました。
Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!
綱島:バッティングと走塁に注目してください。
渡辺:全力疾走と大きな声をだしてチームを盛り上げるところです。
Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?
綱島:仲の良さはほかのチームに負けません。
渡辺:学年関係なく仲がよいところと、打線はどこからでもチャンスが作れるところが魅力です。
Q. この夏はこういう夏にしたい!という意気込みを教えてください
綱島:気持ちに寄り添ってくれた監督と、チームを支えてくれたマネージャーのためにも一つでも上に行く夏にします。
渡辺:今まで、支えてくれた人たちに感謝の気持ちを持って1戦1戦全力プレーをし、秋と春で16強まで行ったので夏は頂点に立ちたいです。
綱島選手・渡辺選手、ありがとうございました!
[page_break:状態は良好。夏へメンタル面の強化を]試合風景(糸魚川白嶺)
状態は良好。夏へメンタル面の強化を
ここからは丸山 卓真監督にお話を伺いました。
Q. 新チームが始まってからどんなチームを作り上げてきましたか?またこのチームの強みも教えてください。
1年春大会から、スタメン出場している選手が4.5名いるなかで3年生主体のチームである。新チームはすでに、できあがった状態で秋の大会に臨むことができた。結果、一つの壁をクリアーすることもできた。また、今回の春大会も県上位校に善戦できたことが、夏へのモチベーションを上げることができると考えている。センターラインが安定しているが、常に攻撃型のチームを目指している。有望な選手もいるので、いかにチーム力を上げるかが夏への課題となる。いい状態で来ているので、足元をすくわれないよう日々メンタル面の強化を図る。今回は新潟県初の主将抽選なので、そのプレッシャーに勝つ人間力を身につけたい。
Q. 夏に向けて3年生と部員たちにメッセージをお願いします!
「一戦必勝」「感謝」「礼節」あるのみ。
丸山監督、そして高校野球部の皆様、ありがとうございました!
今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!