朋優学院vs立志舎
エース、木名瀬(朋優学院)
朋優学院、創部初の秋季大会本戦出場!
今夏、東東京大会で初の8強入りを果たした朋優学院が、この秋も躍進を続ける。
夏は背番号20をつけて、準々決勝までの5試合中4試合に登板。うち3試合を完投した1年生左腕の木名瀬が、この秋はエースナンバーをつける。
「エースは木名瀬しかいない」という宮原監督の期待通り、木名瀬自身もエースとしての自覚が高まってきているという。
この日も「1点もあげられない場面だったので、自信のあるストレートでしっかりアウトを取っていこうと思いました」と、2対2の同点で迎えた6回表。二死ランナーなしの場面から、立志舎の8番戸田を四球で歩かせると、9番西原に右前打を浴びて二死一、三塁のピンチを招いた。ここで木名瀬は、前半に二塁打を浴びている1番塀和に、腕を思いっきり振った渾身のストレートで勝負。塀和をレフトフライに打ち取り、ピンチを凌ぐ。
その裏、朋優学院は、一死から4番高山の二塁打。5番木名瀬が相手エラーで出塁すると、続く6番中小路の中前打で、高山が生還し3対2と勝ち越しに成功。さらに7番迫も二塁打を放って、2点を追加。
これで流れを奪った朋優学院は8回裏にも、4番高山、6番中小路、7番迫の連続安打に相手エラーも絡めて一挙4得点。5回まで均衡していたゲームも、終わってみれば9対2。7回コールドで朋優学院が立志舎を下した。
キャプテンの高山勇佑(朋優学院)
試合後、キャプテンの高山勇佑は、
「ずっと創部初の秋の本戦出場は意識していたので、今日勝てて嬉しいです。3年生が夏にベスト8にいったので、その結果があったからこそ僕たちも強くなれた。前半は緊張したムードがあったけど、木名瀬もよく投げてくれたし、みんなでまとまって戦えたので最後は打つことができました」と笑顔で試合を振り返った。
また、1年生エースの木名瀬も、
「一球一球集中していこうと思って投げていました。自分はコースに投げ分けられるピッチングが持ち味で、今日はそれができてよかったです。本戦でも頑張りたいです!」
と意気込みを語った。
このブロック予選での3勝は、宮原監督にとっても、大きな勝利となった。
新チームの顔ぶれをみても、夏のベンチ入りメンバーは半数以上残っていたものの、監督自身不安は大きかったという。
「1年生はとくに、公式戦の怖さをまだ知らない選手も多かったので、夏の練習の中で植えつけるのが大変でした。今年は例年通り、合宿を行ったのですが、それでも日数が足りないと2次合宿で追い込みました。とにかく、試合では会話を増やそうと徹底させて、今日はそれがよくできていたかなと思います。また、今日の試合は接戦でしたが、どんなに試合でもチャンスもピンチも必ずくる。だから冷静に落ち着いて試合をしようと伝えてきました」
その宮原監督の言葉を信じて、この日はまとまりあるベンチワークをみせ、全員で戦い抜いた朋優学院。
秋は初となる都大会での躍進にも期待したい。
(文=編集部)