成田は背番号3の久保田 巧(3年)が好投。久保田は右スリークォーター気味から130キロ前後の直球、スライダー、チェンジアップを内外角に投げ分ける。春季大会と比べるとストレートも速くなっており、変化球もコーナーへ決まるようになった。千葉英和打線は久保田をなかなか打ち崩すことができない。

 小又は3失点された以降は成田打線を抑えるが、三振の数が少ない。三振が少ないのは緩急を使っていないと思う。小又は早坂にカーブに本塁打を打たれてからカーブをあまり投げなくなった。小又は140キロ台のストレートとスライダーが中心。ほぼ直球に近い軌道なので、打者からすれば狙い球が絞りやすく、打ちやすい。成田打線が小又から8安打を放ったのは成田の打撃力アップはもちろんだが、緩急を使わなかった小又の投球も一つの要因となっているだろう。今秋のドラフト候補に上がる投手だが、上の舞台で活躍するにはストレートをより速く見せる投球についても追究することも大切になってくるだろう。

  そして久保田は千葉英和に7安打を許しながらも要所を締めて完投勝利。成田がAシード千葉英和を破り、ベスト8進出を果たした。成田は投打ともに着実に成長を見せていた。成田打線が小又から8安打。速球に振り負けない打線に成長し、久保田も我慢強く投球ができる投手に成長した。成田は夏はかけて伸びるチームだと感じた。そこはノーシードから甲子園ベスト4まで駆け上がった2010年のように夏へかけて大きく伸びたチームと似ているところがある。2010年のメンバーと今年のメンバーを比較すると、能力的には今年の方が高い。中川 諒のような大エースはいないが、だが各投手が懸命に投げて試合をつくり、試合をモノにしている。甲子園まであと3つ。次はBシードの習志野である。 

(文:河嶋 宗一)