沖縄を皮切りに、2025年も高校野球の季節がやってきた。8月5日に開幕予定の夏の甲子園を目指して、全国各地の球児たちがここまでの野球人生のすべてをぶつける。この夏の主役になろうとしている選手たちの「今」を各チームの指揮官に迫った。
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今回のセンバツには滋賀学園、滋賀短大付の2校が選出された滋賀県。この2校はもちろん、新体制で迎える近江などが夏の主役となるだろうが、その座を奪おうと狙っているのが八幡商だ。
春はベスト8進出を果たした。その戦績に加えて県内注目の強打者・磯部 煌太、脇坂 航大などの実力者が揃う。夏の滋賀大会も上位進出が期待される。
2011年以来となる甲子園へ。指揮官・小川健太監督が考える、勝利のポイントに迫った。
1球の大切さを胸に夏に挑む
Q.春季大会でのチームの成果について教えてください。
投手陣が力をつけてきてくれたのは、夏への好材料です。ただ一番大きいのは準々決勝・近江戦です。中盤まで自分たちのペースで展開してリードしていましたが、四球やエラーが絡んで逆転負けを喫しました。1つの四球、ミスから流れが変わることを身に染みて感じました。それくらいインパクトのある試合でしたので、現在も敗戦から来る悔しさを胸に、夏に向けて気持ちを高めて練習をすることが出来ていると感じています。
Q.夏へ向けて、チームが取り組んでいることは?
時折、近江戦のことを振り返りながら話しますが、投手陣であれば無駄な四球を与えない。野手陣は連携を確認する意味もありますが、例年よりも実戦形式の守備練習を増やしています。新チーム発足時から守備から相手に流れを渡してしまうことがありましたので、とにかく1球の大切さを考えながら練習をしています。そのために近くの球場を借りて、より試合に近い環境にすることで緊張感を作ったりして、守備力を強化しています。
Q.夏の大会でのキープレーヤーを教えてください。
秋はスタメンマスクを被っていた原田大夢は楽しみです。春の大会では竹中悠善に奪われましたが、ここにきて全体的に原田は成長してきました。おかげで2人が切磋琢磨しているのでキャッチャーのレベルが上がり、結果的に投手陣の安定感も含めて守備全体が良くなってきている感覚があります。
また春は注目された磯部 煌太は、調子を維持してくれています。このまま大会に入って、1年生の時から変わらない勝負強さを見せてくれたらと思っています。
脇坂 航大はマークが厳しくなっているので、打席の中でも迷いが生じている時期もありました。ただ次第に好投手への対応力は上がっているので、大会でも相手バッテリーのマークを超えて、勝負強さを発揮してほしいと思っています。
Q.最後に夏の大会に向けての思いを教えてください。
昨夏は3回戦で負けてしまいましたが、その悔しさを経験している選手が残っています。ですので、選手たちの中では「あの夏の悔しさを味わいたくない」と思っているはずです。
また、3年生は当時1年生大会で準優勝を飾って「力がある」と注目されてきた中で、ベスト4以上に勝ち残れないことにも悔しさがあると思います。そういった悔しさも含めて、この夏に全て爆発させるような試合が出来ることを期待しています。
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