名門・大阪桐蔭の近年のウリは投手力だ。どの代でもベンチ入りの投手のほとんどが140キロ超えという全国トップレベルの投手陣だ。今年もその流れは継続している。
8日の関東第一との親善試合では、潜在能力の高さを発揮した。まず第1試合ではエースの中野 大虎投手(3年)が最速147キロを計測。初回は141キロほどだったが、4回以降から球速を上げていき、後半のほうが140キロ台を出す頻度は増えていた。5回に4失点を喫したが、それ以外はほぼ文句無しの投球で、最速147キロを出したのは8回だった。西谷浩一監督も「5回だけ不用意でしたが、それ以外は状態は良くなっています」と高評価していた。
そして第2試合では期待の2年生右腕・吉岡 貫介が5回無失点の好投。最速147キロを7球叩き出し、平均球速142.9キロと、アベレージのスピードはエースの中野を上回るものがあった。
昨秋の近畿大会ではベンチ入りしているが登板はない。この春の大阪大会もベンチ入りを期待されたが、コンデイション調整が遅れ、ベンチ外。ベンチ入りしたのは近畿大会だった。近畿大会では1勝すれば、準決勝で登板させる予定だったという。しかし東洋大姫路に敗れ、デビューはお預けとなり、練習試合で経験を重ねている。吉岡はスライダー、フォーク、カーブの各球種も良い。このままいけば夏のデビューも期待できるという。
そして第2試合の2番手で登板した左腕の佐井川 湧牙投手(3年)は4回無失点の投球。ベンチ入り投手のほとんどが右投手で、西谷監督は貴重な左投手として期待も大きい。力みのないフォームから最速141キロの速球、120キロ中盤のスライダーを投げ込み、関東第一打線を抑え込んだ。
152キロ右腕・森 陽樹投手(3年)は前日の東海大相模戦で完投したため、登板はなかったが、投手陣は揃ってきた。夏までさらなるパワーアップが期待される。