<令和7年度春季京都府高等学校野球大会 2次戦1回戦:鳥羽2-0福知山成美>◇4日◇京丹後夢球場

 鳥羽福知山成美を下して4季連続の8強進出。夏のシード権を獲得した。

 先発を任された最速139キロ右腕のエース・正村 翔太投手(2年)が7安打無四球9奪三振で完封。チームに勝利をもたらした。

 決め球として有効だったのがスライダー。「(福知山成美は)ストレートを振りにきている印象でしたが、スライダーはあまり合っていなかったので、しっかり間を使ってスライダーで空振り取れるようにしていました」と巧みな投球術で相手に本来のバッティングをさせなかった。

 四死球0については、「いつもはもう少し出しているんですけど、今日はやる気があって、調子も良かったです」と話した正村。シード権を懸けた重要な試合でコントロールが冴え渡った。

 力強いスイングを見せる打者が多かった福知山成美。外野の定位置からやや後ろまで飛ばされることが何度かあったが、外野手の見事なポジショニングもあり、許した長打は一本だけだった。

 「秋はポジショニングが原因で負けたということもありましたが、今回はポジショニングはちゃんとできていました」(正村)と秋の準々決勝で山城に敗れた反省を活かした形となった。

 打撃陣では1番三塁の重久 善健(2年)が躍動。第1打席に右中間への二塁打を放つと、1点リードで迎えた8回表には右中間スタンドへのソロ本塁打で貴重な追加点をもたらした。

 「まずは自分のスイングをして、ヒットを打つことを意識しています」という重久。「冬を乗り越えて、打球が飛ぶようになりました」と冬場のウエイトトレーニングの成果が出た試合となった。

 昨年の代から4番を打つ横谷 乙樹(3年)など力のある3年生に加え、2年生が台頭してきた鳥羽。2015年夏以来の甲子園出場に向けて、戦力は着々と整いつつある。