<令和7年 春季愛知県優勝大会:東邦5―2中京大中京(延長10回タイブレーク)>◇3日◇準決勝◇岡崎レッドダイヤモンド球場
昨夏決勝戦の再現となった。
昭和時代からの名門校同士の対決でもある。昨夏は7対3で中京大中京が勝利して、7年ぶり29回目の夏の甲子園出場を果たしている。
東邦は、新チームとなって最初の公式戦の名古屋地区予選では一次トーナメントで天白に敗れ、2位トーナメントでも栄徳に敗れて県大会出場を逃すなど苦しんできた。結果、今春は一次予選の会場校にもなれなかった。そんな状況から、愛知などを下して這い上がって県大会出場。二次トーナメントでも名古屋地区4強に残り、何とか面目を保った。県大会では豊丘、豊橋中央にいずれも1点差と苦しんだが、3回戦で愛知啓成に快勝し、準々決勝では西尾東との接戦を制してベスト4にまでこぎつけた。
初回に4番・中山 達椰選手(3年)のタイムリーで先制した東邦。4回にも中前打の中山選手をバントで進め、失策もあり一死一、三塁から、スクイズで追加点。2対0とリードを広げた。
中京大中京は、7回までなかなか好機を作ることができず、東邦の久田(くだ)泰心投手(3年)の気持ちの入った投球に封じ込められていた。しかし8回、2番・萩坂 春哉選手(3年)の二塁打や内野安打で二、三塁として、4番・牧村 典明選手(3年)の右中間三塁打で同点としたのはさすがだった。こうして、名門校対決イタイブレークに突入していった。
お互いに1番からの好打順ということで条件も同じだったが、東邦は相手野選や失策が絡んで3点を奪った。その裏の中京大中京は3点を追いつくためには打って行くしかない状況。久田投手と力勝負となったが、右腕は最後まで崩れることなく、自分の投球をしてリードを守り切った。
東邦の山田 祐輔監督は、「新チームはここまで苦労をしました。それでも、野球だけではなく、普段の生活などももう一度見直していこうということをチームとしても話し合い、意識も高めていきました。よく、ここまで来られましたね」と、ようやく安堵していた。
中京大中京の高橋 源一郎監督は、「8回に同点にしたのは、よくやれたと思いますが、勝ち切るためには、一死三塁の5番、6番で何とかもう1点取り切らないといけませんでした。ここ一番をどう守り切るのか、どう1点を取っていくのか、課題がしっかりと見えました。夏へ向けてもう一度見つめ直していく反省材料となる試合でもありました」と振り返っていた。
タイブレークで先攻が勝つためには、「複数得点をどうとるのか」が問題である。そんな問題の解決のひとつを示す試合でもあった。
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