【目次】

  1. トレーニングを止めず、スピードを上げてほしい

  2. 新チームで活躍したいならMAXを更新すべし!

  3. 一番は粘り強く、継続すること

新チームで活躍したいならMAXを更新すべし!

シーズンに向けて取り組むべきトレーニングは見えてきた。ただ、「新チームでの活躍を考える選手ならば、土台作りは継続した方がいいかもしれない」と藤原さんは控え選手たちに向けて、トレーニングの継続を訴える。

「シーズンに入れば、技術練習の時間は増えていきます。それでトレーニングをやめてしまうと、体は少しずつ小さくなっていく可能性があります。特に夏休みは練習時間が長くなりますし、食事量が減ってしまい、痩せてしまうことも考えられます。その状況を避けるためにも、しっかりとトレーニングを継続することが大切なんです」

そう語ると、藤原さんは続けて他競技のあるエピソードを持ち出した。

「一昔前、アメリカンフットボールでストライキによって、練習はもちろんトレーニングも止まったことがあったみたいなんです。すると、ストライキが終わって練習が再開したらケガの発症率が物凄く上がったそうなんです。そうしたところからも、筋出力系は2週間休憩してしまうと低下してしまうというデータも出ているみたいです」

ただ新チームを目指そうと考えている下級生は、何かと忙しい。先輩たちと練習をしながら、4月から入学してくる新入生たちの様子を時折見る必要もある。そのなかで自身の練習もやる。やるべきことがたくさんある。

そういった環境でも、出来るトレーニングがあることを藤原さんは説明する。

「3~5回で拳上できる重量(3~5RM)を3セットぐらいのトレーニングを週1回でもしてもらえたらと思います。それも難しければメディシンボールを真上に持ち上げて投げる。こういったことで筋肉に刺激を与えてあげる。これをするだけでも筋出力が維持できるというデータは出ているので、冬場にやったベンチプレスやスクワット、デッドリフトなどを継続するものの、その中身を変えていくのが1つだと思います」

もちろん、筋出力が不足しているようなら土台作りは継続すべきだが、「野球で勝つために技術練習はしっかりやってほしい」という思いも藤原さんはある。だから、トレーニングは短時間で成果が出せる形に変更させて、継続してほしいのだ。

一番は粘り強く、継続すること

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