編集部が選ぶ「センバツベストナイン」!防御率0.00の2年生左腕、周東級の俊足野手など超高校級の逸材たち!
佐藤 龍月(健大高崎)、境 亮陽(大阪桐蔭)※写真は過去の取材より
第96回選抜高等学校野球大会は健大高崎の初優勝で幕を閉じた。
新基準バットが導入された今大会は打球が飛びにくく、接戦が多かった。今回はそんなセンバツ甲子園ベストナインを決めていきたい。投手は右投手、左投手を1人ずつ選んでいる。
右投手 今朝丸裕喜(報徳学園=3年)
左投手 佐藤 龍月(健大高崎=2年)
捕手 箱山 遥人(健大高崎=3年)
一塁 斎藤 佑征(報徳学園=3年)
二塁 山岡 純平(報徳学園=2年)
三塁 西村 大和(報徳学園=3年)
遊撃 颯佐 心汰(中央学院=3年)
外野 境 亮陽(大阪桐蔭=3年)
外野 正林 輝大(神村学園=3年)
外野 青木 勝吾(中央学院=3年)
佐藤は決勝戦まで21回を投げ、無失点。22年センバツの前田 悠伍投手(大阪桐蔭)が13回を投げ、自責点0の快投を見せた同じ衝撃を受けた。成績面では他の投手と比べても圧倒をしていた。
ただ、146キロを誇る佐藤にとって今大会の最速は141キロ。準々決勝では左手の中指の豆が潰れた影響で、途中降板。準決勝の取材後に左手を見せてもらうと、中指は血で染まっていた。
「満足行く出来ではありませんが、気合だけで抑えています」と語る。前田の存在については「尊敬していますし、特にピンチの場面での勝負強さは参考にしています」と意識している。これからも新たな伝説を残してくれそうだ。
今朝丸は愛工大名電戦で7回1失点、強力打線の大阪桐蔭にも1失点完投勝利で秋のリベンジを達成した。強豪2校を封じたインパクトの大きさ、最速148キロの速球、スライダー、フォーク、カーブの3球種を操る投球の完成度の高さは群を抜いていた。また、準決勝の中央学院戦で9回表、二死からリリーフに出てきた歓声の大きさは今大会の主役と思わせるものがあった。決勝戦の投球はここまでの力投からか、かなり疲労が見えた。それでも試合を作った今朝丸の評価が高いのは変わりない。
箱山は準々決勝以降から7安打。全試合で打点を挙げ、6打点を残した。そしてイニング間のスローイングタイムは毎回1.9秒台を計測し、強肩を披露。今大会の出場捕手の中でも打撃の内容、準々決勝までわずか1失点に抑えた好リードも見逃せない。主将としてチームを束ね、大躍進の立役者となった。
齋藤は初戦の愛工大名電戦のサヨナラ打をきっかけに準決勝まで16打数9安打、一塁手ダントツトップとなる打率.569を記録。葛城 育郎氏から「軽くバット振る」ことと「ストレート待ち」のアドバイスで打撃が開花。決勝進出の大きなキーマンとなった。
山岡はベスト4進出したセカンドの中で、最も打率が高い打率.429をマーク。好投手に振り負けしない打撃や、球際の強い守備で、今朝丸をもり立てた。山岡は報徳学園グラウンドで、緊張感のある実戦形式の練習で守備を鍛え上げ、常に足を動かすことを意識して、鉄壁の守備力を見せてきた。
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