常総学院・小林が5安打9K完封劇、1点に泣いた日本航空石川は全力プレーで勇気
小林 芯汰(常総学院)※写真は過去の取材より
<第96回選抜高校野球大会:常総学院1-0日本航空石川>◇25日◇1回戦◇甲子園
常総学院(茨城)が、149キロ右腕・エース小林 芯汰投手(3年)の5安打完封の快投で、前回出場の21年以来、3年ぶりの春白星。雨天で2日順延となった1回戦最後のゲームで勝利を収めた。
小林はこの日、最速は140キロだったが、威力のある速球と切れのあるスライダーで9奪三振の快投でもあった。9回一打同点のピンチも併殺でしのいだことに、小林は「9回はとりあえず1個ずつ1個ずつ、アウトを取ることを意識して、しっかり自分のテンポで投げることを意識しました。ベンチからそういう指示もあり、落ち着いて投げることができました。アウトになってホッとしました」と胸をなでおろしていた。2回戦の相手は報徳学園(兵庫)。「真っ直ぐをしっかりと生かして投球をしたい」と気持ちを引き締め直していた。
0対0で迎えた6回に、4番・武田 勇哉内野手(3年)が右翼への犠飛を放って1点を先制。武田は「相手投手も良くて苦しんだが、大事な場面で犠牲フライが打ててよかった」とニッコリ。この1点を、小林を中心とした堅守で最後まで守りきった。
日本航空石川の先発・猶明 光絆投手(2年)は8回途中、4安打1失点の好投も報われず、6年ぶりのセンバツ勝利はならなかった。それでも9回は同点のチャンスをつかむなど、能登半島地震で被災しながらも、甲子園で攻守にわたり全力プレーを見せ、地元被災地に勇気を与えた。
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