芝vs都立駒場
芝が初回に三塁打3本、二塁打1本の猛攻で9点を挙げ、5回コールド発進
<第105回全国高校野球選手権東東京大会:芝16-1都立駒場(5回コールド)>◇13日◇2回戦◇都営駒沢
都立駒場は1年生3人を含め部員は12人。様々な困難を乗り越えて夏の舞台を迎えた。対する芝は、中高一貫の6年間でチームを作ってきた。秋は東海大菅生、春は帝京と、大会の優勝チームに敗れてきた。「初回に大量失点をしました。試合の入りには気を付けています」と、強豪校との対戦で得た教訓について増田宣男監督は語る。この試合も、初回で大勢が決まった。
1回、都立駒場は1番・岡部 汀が四球、3番・小島 拓己の右前安打で1死一、三塁のチャンスを作るが、4番・森田 太一は遊ゴロの併殺に倒れ、得点できない。
その裏、芝は2番・武田 稜平外野手(3年)の二塁打、3番・渡辺 一輝内野手(2年)の四球に続き、4番・藤本 駿太郎外野手(3年)の三塁打で2点。5番・山本 裕真捕手(2年)の左前安打で藤本が還り、山本も7番・久米 崇允捕手(2年)の左前安打で還る。さらに四死球の走者も加え2死満塁となり、打順一巡して1番・田久保 飛勇外野手(3年)の三塁打で3人が還る。田久保も2番・武田の三塁打で還り、武田は敵失で還り、1回だけで9点を挙げる。
都立駒場のエース・向井 健二は初回に大量失点したが、部員数が少ないだけに、「向井が打たれたら仕方ないです」と最上谷明信監督は語る。
向井は打たれても、味方がエラーしても、決して腐らず、黙々と投げ続ける。2回に4点、3回に2点を失ったが、その姿勢は変わることがない。そして都立駒場の選手たちは大量失点でも野球を楽しんでいるようにも感じた。その姿勢が4回に2番・坂口 敬祐の三塁打を生み、1点につながった。
4回にも1点が入り、16対1。5回コールドで芝は圧勝したが、都立駒場の森田主将は、「すごくいい雰囲気でできました。負けましたが、個人的にはやり切りました」とさわやかに語った。
勝った芝は、増田監督も「緊張感がありました」と言う初戦を大勝で乗り切った。芝は2年前の夏にベスト8に進んでいる。「目標はベスト8を超えることです」と渡辺主将。3回戦は18日神宮球場で都立文京と対戦する。3回戦、4回戦と強豪が次々と対戦する組み合わせになっている。勝負はここからだ。
1回駒場・小島拓己 右前安打を放つ
1回芝・武田稜平 三塁打を放つ
1回芝田久保飛勇 走者一掃三塁打を放つ
4回駒場坂口敬祐三塁打を放つ
4回二塁に進んだ森田太一
駒場・向井健二
芝・琴野勇佑
芝・渡辺一輝