箕島vs田辺
箕島が9年ぶりの春4強!主将の澤が7回2失点の好投
箕島・澤虎太郎
<春季高校野球和歌山県大会:箕島6-2田辺>◇29日◇準々決勝◇紀三井寺公園
昨秋4位の箕島が和歌山田辺を下して2季連続の4強入りを果たした。
箕島の先発マウンドを任されたのは主将を務める背番号2の澤 虎太郎投手(3年)。「変化球を器用に投げる。最後の決め手はコントロールですね」と北畑清誠監督は起用の意図を明かしてくれた。
本職は捕手だが、投手もこなるチームの大黒柱は直球の球速こそ120キロ台後半ながらも、変化球で上手く打たせる投球で凡打の山を築く。「先週に和歌山田辺さんの試合を見て、真っすぐに対応して打ち勝っていたので、変化球でタイミングを崩そうとバッテリーで話していました」とイメージ通りの投球ができていたようだ。
打線は2回に1死二、三塁から7番・野手 優哉(3年)の2点中前適時打で先制。4回には9番・上野 楓太(3年)、2番・矢倉 和輝(3年)の適時打などで3点を追加する。
澤は7回を投げて8安打を浴びたが2失点と大崩れすることなく試合を作った。箕島は8回に内野ゴロの間に1点を加えると、8回からは右横手投げの杖村 昂星投手(3年)が無失点に抑えて和歌山田辺の反撃を封じた。
かつては甲子園で春夏連覇を達成するなど全国屈指の強豪だった箕島だが、2013年夏を最後に甲子園から遠ざかっている。「自分たちの気持ちを一つにして強い箕島を取り戻せたらと思います」と古豪復活に向けて意気込む澤。9年ぶりの春4強はその足掛かりとなるだろうか。
(取材=馬場 遼)