大学ジャパン候補白組vs大学ジャパン候補紅組
140キロ後半は当たり前。大学強化合宿の紅白戦がハイレベル!大学代表の首脳陣も驚愕!
東洋大・細野 晴希(3年=東亜学園)
<大学代表候補合宿紅白戦:白組1-0紅組>◇3日◇坊ちゃんスタジアム
12月3日、大学野球強化合宿は2日目を迎え、7イニング制の紅白戦が2試合行われた。午後の試合でも、好投手の競演となった。
登板投手の球速はこちら。
日本体育大・箱山 優(2年=日体大柏)最速147キロ・2回無失点
中央大・西舘 勇陽(3年=花巻東)最速151キロ・2回無失点
九州共立大・坂元 創(3年=春日)最速149キロ・2回1失点
早稲田大・伊藤 樹(1年=仙台育英)最速147キロ・2回無失点
國學院大・武内 夏暉(3年=八幡南)最速145キロ・2回無失点
東洋大・細野 晴希(3年=東亜学園)最速149キロ・2回無失点
青山学院大・常廣 羽也斗(3年=大分舞鶴)最速152キロ・2回無失点
全員が145キロ以上という恐ろしい結果となった。しかも12月の寒空の中で、これほどの球速を投げる投手は異例といっていいだろう。さらに速球だけではなく、変化球の精度も高い。
これまで長く大学代表に関わってきた大久保監督も「間違いなく投手のレベルは高まっています。140キロ後半〜150キロ超えは当たり前の時代になってきました」と投手のスピードアップぶりに驚きを口にした。
また、東洋大・細野は力みのない投球フォームから常時140キロ中盤〜149キロをマークし、左投手では参加投手の中では最速タイ。コーナーに決まった時の直球には勢いがあった。それでも細野は「全くストレートは走っていないです。自分の良いバランスで投げられたなと思った球は投球練習の1球だけでした。自分は力みのないフォームで152キロ〜153キロを出して調子は良いかなという感じです」と語るように、次元が違った。
得たものはある。
「捕手・進藤(上武大)の意見で、右打者の内角を使っていこうと話をしました。これまで自分にはない攻めでしたので、だいぶ投球の幅が広がったと思います。また合宿が終わってから、しっかりと練習をしていきたい」と意気込んだ。
こういう投手たちからも、しっかりとクリーンヒットを記録する大学生打者たちのレベルも高い。140キロ後半〜150キロ前半が当たり前。大学野球も新たな時代が到来したと実感させる紅白戦だった。
(取材=河嶋 宗一)