試合レポート

横浜vs東海大相模

2022.07.27

横浜が2年連続20度目の夏切符 誕生日だった2年生大型スラッガーが決勝打

横浜vs東海大相模 | 高校野球ドットコム
サヨナラ打を放った6番・萩宗久外野手(2年)

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<第104回全国高校野球選手権神奈川大会:横浜1-0東海大相模>◇27日◇決勝◇横浜スタジアム

 神奈川の高校野球をけん引している横浜東海大相模。春は互いに準々決勝で敗れ、夏の大会を第2シードで迎えた。悔しい結果を受け止め、この夏は激戦区・神奈川の厳しい道のりを勝ち進み、決勝戦で激突。2017年の決勝戦以来となる夏の大会での対戦となったが、試合は横浜の1対0のサヨナラ勝ちという劇的な幕切れとなった。

 準決勝・立花学園戦の際、「山崎(隆之介)、萩(宗久)がもっと上がってこないといけないというのが正直ですね」と村田監督は下位打線にいた2人の大型スラッガーに期待をかけていた。そのうちの1人・萩 宗久外野手(2年)が、頂上決戦に終止符を打つサヨナラ打を放った。

 外角の直球をライトへ。「芯で捉えたので、ヒットだとすぐに分かった」と会心の一打。1年前の夏、村田新体制で迎え、同級生・緒方 漣内野手(2年)が活躍する中で、スタンドから声援を送っていた185センチの大型スラッガーがヒーローになった。

 甲子園行きを決めたヒーロー・萩について「本来4番を打たせても良い選手ですし、横浜を背負う選手です」と村田監督は秘めているポテンシャルに期待している。加えて「チームで最も練習する選手で、野球に熱い選手なんです」と練習に対する姿勢も評価して可能な限りで起用し続けたという。

 ただ本人としては、この大会は3週間前の練習試合で痛めた腰のケガの影響で決して万全ではなかったという。今も痛み止めを飲みながらプレーしている。「タイミングが遅れがちになっている」ことで大会では結果を残せず「3年生に迷惑をかけていた」と本人の中でも悔しい思いを常に感じていた。

「どれくらいやっているかわからないです」というほど無心でバットを振り込んだ。メンバー外の3年生に練習を手伝ってもらいながら、今大会は何とか調子を上げようとしてきた。さらに、渡辺元監督や小倉コーチからの提案も聞きながら、テイクバックを予め取り、ノーステップから打ちに行く構え方を取り入れるなど、結果を残そうと試行錯誤を繰り返した。

 そのなかで最も大事にしてきたのは、バットの出し方だ。
「バットが打ちに行くときに、そのままが下がってしまうことが多かったため、ティー打撃では様々なコースに高山コーチにティー打撃を上げてもらって、L字でバットを振り抜くイメージで練習してきました」

 球に対して遅れることなく、滑らかに振りに行くように心掛けたことで、土壇場で決勝打を放つことができたのだろう。

 調子の上がらない自身のために手伝ってくれた3年生に「感謝しかないです」。改めてお礼の言葉を何度も口にしていた萩は、この日が17歳の誕生日だった。横浜というチームだけではなく、萩本人にとっても忘れられない1日になったに違いない。

 試合は5回まで両チームのスコアボードに0が並ぶ白熱の投手戦。横浜杉山 遙希投手(2年)がスライダー、チェンジアップを主体とした変化球で打者をかわしつつ、時折見せる直球で懐を攻め立てる。

 対する東海大相模庄司 裕太投手(3年)は自信を深めていた直球とスライダーを軸にしたピッチングで打たせて取る。

 互いに持ち味を出しあう投球が後半も続き迎えた9回、横浜は先頭・岸本 一心外野手(3年)がこの試合初の長打となる二塁打でサヨナラのチャンスを作ると、2死から6番・萩が3ボール1ストライクから直球を右前へはじき返し、サヨナラ勝ち。2年連続20度目となる夏の切符をつかんだ。

(取材=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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