試合レポート

横浜vs立花学園

2022.07.26

横浜が夏の甲子園連続出場へ王手 春から公式戦デビューの苦労人が大活躍

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<第104回全国高校野球選手権神奈川大会:横浜11-1立花学園>◇25日◇準決勝◇横浜スタジアム

 2021年の夏、神奈川代表として甲子園に進んだ横浜が、連続出場へ王手をかけた。
 準決勝で立花学園と対戦し、序盤からの猛攻で6回17安打11得点を記録して6回コールド勝ち。決勝進出を決めた。

 「3年生はメンバー外も含めて結束力があり、素晴らしい学年だと思います。あとは2年生が、この試合の3年生のプレーを見て、どれだけ付いてこられるか。まだまだ伸びしろがあります」

 我を捨てたバッティングができるようになったことに、成長の手ごたえを感じているものの、もっと仕上げられると、期待を寄せている。決勝戦では仕上がった強打・横浜打線が楽しみだが、特に注目してほしいのが、5番に入っている大坂啓斗外野手(3年)だ。

 5月から「自分で気づいて取り組んでいます」と相手投手の始動に合わせて、自身もタイミングを取ることで、しっかりと間ができて、いい形で球を待てているのが特徴的な選手である。

 この試合、2打数2安打3打点と大活躍で、現在はチームにとって欠かせない主力選手となったが、公式戦デビューは2022年の春から。2021年の夏はスタンドから、先輩たちのプレーを見て、応援してきた苦労人だ。

 「自分がベンチ入りしてプレーした時に、何ができるのか。実際にプレーをイメージして応援していました」

 同級生の緒方漣内野手(2年)が脚光を浴びている中で、大坂はスタンドで甲子園をイメージして、チームメイトを応援。新チームに入ってからは、どうすればベンチ入りできるのか。アピールする方法を模索した。

 考え抜いた末に、ライバルに勝つためには50メートル6.2秒で走れる脚力と、それを生かすセーフティーバントといった小技を磨くこと。自主練習では最低限30分バント練習を組み込み、どの方向にも決められるようにしてきたという。

 当初、成功率4割だったバントも、現在は7割まで伸びた。同時に打撃についても「バントでバットと顔の距離を近づけるイメージが養われた」と目付けの感覚が培われ、打力がアップした。

 無駄の少ない構えからシャープなスイングで、高確率でコンタクトできるのが大坂らしい打撃だが、背景には生き残る道を探した末に磨かれたものだったのだ。

 村田監督曰く「渡辺元智さんに1998年に優勝できた理由を聞くと、『脇役が凄かった』というんです。脇役がいてチームが成り立つんだと勉強させてもらいました」と話していたり、「我を捨てられるバッティング」というのをこれまで何度も話すほど大事にしているが、大坂は十分表現できているだろう。

 横浜の野球を象徴する1人で、苦労人・大坂の打撃が2年連続甲子園の道を切り開くのか。

 試合は1対1で迎えた3回に5番・大坂のスクイズ、さらに8番・鋒丸蒼太内野手(3年)の内野安打で3点を追加。続く4回にも3点を追加して7対1と主導権を握った。

 中盤5回に入っても勢いが止まらず、4番・玉城陽希捕手(3年)の適時打で中押しすると、6回にも3点が入り、11対1と試合を決めた。
 守ってはエース・鈴木楓汰投手(2年)が6回1失点でまとめ上げ、立花学園を11対1の6回コールドで勝利した。

(取材=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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