試合レポート

横浜vs立花学園

2022.07.26

横浜が夏の甲子園連続出場へ王手 春から公式戦デビューの苦労人が大活躍

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコム
横浜・大坂啓斗

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコムトーナメント表
神奈川大会の勝ち上がり

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコム大会の詳細・応援メッセージ
第104回 全国高等学校野球選手権 神奈川大会

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコム選手名鑑情報はこちら
選手名鑑一覧ページ

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコム関連記事
桐光学園、桐蔭学園にとっては今年こそ甲子園出場のチャンス。両校ともに投打の主力が揃う
2年生主体の横浜、総合力はNo.1の東海大相模の課題とは

今年の神奈川はプロ注目投手、強打者など公立、私立問わず多い年に

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコム日程・結果一覧
神奈川TOPページ
第104回大会 全国47都道府県地方大会の日程一覧

横浜vs立花学園 | 高校野球ドットコム気になる学校への応援メッセージはこちら
学校検索ページ

<第104回全国高校野球選手権神奈川大会:横浜11-1立花学園>◇25日◇準決勝◇横浜スタジアム

 2021年の夏、神奈川代表として甲子園に進んだ横浜が、連続出場へ王手をかけた。
 準決勝で立花学園と対戦し、序盤からの猛攻で6回17安打11得点を記録して6回コールド勝ち。決勝進出を決めた。

 「3年生はメンバー外も含めて結束力があり、素晴らしい学年だと思います。あとは2年生が、この試合の3年生のプレーを見て、どれだけ付いてこられるか。まだまだ伸びしろがあります」

 我を捨てたバッティングができるようになったことに、成長の手ごたえを感じているものの、もっと仕上げられると、期待を寄せている。決勝戦では仕上がった強打・横浜打線が楽しみだが、特に注目してほしいのが、5番に入っている大坂啓斗外野手(3年)だ。

 5月から「自分で気づいて取り組んでいます」と相手投手の始動に合わせて、自身もタイミングを取ることで、しっかりと間ができて、いい形で球を待てているのが特徴的な選手である。

 この試合、2打数2安打3打点と大活躍で、現在はチームにとって欠かせない主力選手となったが、公式戦デビューは2022年の春から。2021年の夏はスタンドから、先輩たちのプレーを見て、応援してきた苦労人だ。

 「自分がベンチ入りしてプレーした時に、何ができるのか。実際にプレーをイメージして応援していました」

 同級生の緒方漣内野手(2年)が脚光を浴びている中で、大坂はスタンドで甲子園をイメージして、チームメイトを応援。新チームに入ってからは、どうすればベンチ入りできるのか。アピールする方法を模索した。

 考え抜いた末に、ライバルに勝つためには50メートル6.2秒で走れる脚力と、それを生かすセーフティーバントといった小技を磨くこと。自主練習では最低限30分バント練習を組み込み、どの方向にも決められるようにしてきたという。

 当初、成功率4割だったバントも、現在は7割まで伸びた。同時に打撃についても「バントでバットと顔の距離を近づけるイメージが養われた」と目付けの感覚が培われ、打力がアップした。

 無駄の少ない構えからシャープなスイングで、高確率でコンタクトできるのが大坂らしい打撃だが、背景には生き残る道を探した末に磨かれたものだったのだ。

 村田監督曰く「渡辺元智さんに1998年に優勝できた理由を聞くと、『脇役が凄かった』というんです。脇役がいてチームが成り立つんだと勉強させてもらいました」と話していたり、「我を捨てられるバッティング」というのをこれまで何度も話すほど大事にしているが、大坂は十分表現できているだろう。

 横浜の野球を象徴する1人で、苦労人・大坂の打撃が2年連続甲子園の道を切り開くのか。

 試合は1対1で迎えた3回に5番・大坂のスクイズ、さらに8番・鋒丸蒼太内野手(3年)の内野安打で3点を追加。続く4回にも3点を追加して7対1と主導権を握った。

 中盤5回に入っても勢いが止まらず、4番・玉城陽希捕手(3年)の適時打で中押しすると、6回にも3点が入り、11対1と試合を決めた。
 守ってはエース・鈴木楓汰投手(2年)が6回1失点でまとめ上げ、立花学園を11対1の6回コールドで勝利した。

(取材=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実がコールド勝ち!川内商工は終盤に力尽きる

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿屋農が"強気の勝負"で勝機を引き寄せ4強入り

2024.05.31

夏の愛知大会は6月28日から開幕!決勝戦は7月28日【愛知大会要項】

2024.05.31

【中国】広陵VS鳥取城北、県3連覇同士の対決に注目<春季地区大会>

2024.05.25

首都2部優勝の武蔵大の新入生に浦和学院の大型左腕、左の強打者、昌平の主軸打者など埼玉の強豪校の逸材が入部!

2024.05.25

【熊本】九州学院、熊本工が決勝へ<NHK旗>

2024.05.25

【関東】白鷗大足利が初、逆転サヨナラの常総学院は15年ぶり決勝<春季地区大会>

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】実力派監督就任で進化した奈良の名門・天理。超高校級の逸材3人を擁し、緻密な攻守で全国クラスのチームに!

2024.05.25

【岩手】盛岡大附がサヨナラ、花巻東がコールドで決勝進出、東北大会出場へ<春季大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.01

春季大会で頭角を現した全国スーパー1年生一覧! 慶應をねじ伏せた横浜の本格派右腕、花巻東の4番、明徳義塾の正捕手ら入学1ヶ月の超逸材たち!

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得