天理vs奈良北
天理が4年連続の近畿大会を決める
天理先発の南澤佑音
3位決定戦を制した天理が4年連続の近畿大会出場を決めた。
天理は1回裏、二死から連打で一、二塁のチャンスを作ると、5番・永井大飛(2年)の左前適時打で1点を先制。続く2回裏にも一死満塁から2番・原叶大(2年)の中前適時打で1点を追加する。
対する奈良北は3回表、天理先発の身長188㎝右腕・南澤佑音(2年)に対して連打と犠打で一死二、三塁のチャンスを作ると、1番・栗屋純(2年)の中前適時打で1点を返す。
さらに一、三塁とチャンスは続き、2番・江口忠宏(2年)がスクイズを仕掛けるが、ここは南澤が落ち着いた守備を見せて、本塁タッチアウト。この後のピンチも凌ぎ、どうにかリードを守った。
奈良北は早くも継投策に入り、3回裏からは技巧派左腕の山本昌毅(2年)が登板。3回は一死一、二塁のピンチを凌いだが、4回裏に一死二塁から二塁に牽制悪送球を投げてしまい、この間に走者が生還。点差が再び2点となり、奈良北にとっては痛い1点となった。
これで試合の主導権を握った天理は、5回からマウンドに上がった梅木健志(2年)に対しても8回裏に大城志琉(2年)のソロ本塁打が飛び出すなど、着実に得点を加えた。
守りでは「腕が振れていたので、ストレートが来ていた」と中村良二監督が評価した南澤が5安打9奪三振で3失点(自責点2)と先発の役割を果たし、9回は嶋川雄大(1年)が無失点で締め、奈良北の反撃を振り切った。
準決勝では高田商に9対13で敗れ、この試合でも13残塁と課題を残した天理だが、2年前には3位通過から近畿大会優勝まで勝ち進んだ実績を持つ。「近畿大会に行ってみたら、選手は変わる。一昨年はいい方向に変わりました。甲子園に出場できるチャンスはあるので、近畿大会頑張ります」と中村監督は選手の活躍に期待を寄せている。
昨年のセンバツに出場した主将の戸井零士(2年)は「ここで満足せずに近畿大会に切り替えて頑張りたいです」と意気込む。近畿大会では2年前の再来となるだろうか。
(記事=馬場 遼)
1回裏に先制打を放った永井大飛(天理)
2回裏に適時打を放った原叶大(天理)
3回表に適時打を放った栗屋純(奈良北)