鹿児島城西vs鹿児島玉龍

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鹿城西・津波

　鹿児島城西が攻守で随所に力強さを発揮した。

　2回表、5番・明瀬 諒介（1年）のレフトオーバー二塁打で先制。7番・黒川 虎太郎（1年）の右中間を深々と破る三塁打で2点目を挙げ、8番・津波 辰弥（2年）の犠牲フライで3点目。9番・森 海晴（1年）がセンターオーバー三塁打を放ち、1番・瀨脇 怜（2年）のライト前タイムリーで4点目を追加した。この回、4本の長打を含む5安打を集中し、序盤で大きく主導権を手繰り寄せた。

　4、5回とタイムリーを浴びせて追加点を挙げ、7回には先頭の5番・明瀬がレフトスタンドに運び、7点差とした。

　2回以降は3人ずつで抑えられ、反撃のチャンスが作れなかったが鹿児島玉龍はその裏、2番手・明瀬を攻め四球、ヒットで一、二塁。再びマウンドに戻った津波の死球で満塁とする。6番・堂本和希（2年）が犠牲フライを放ち、コールド阻止の意地の1点を返した。

　8回表、再び鹿児島城西が集中打を浴びせ、暴投、4番・藤田 剛（2年）のセンター前タイムリー、エラーで3点をダメ押した。

　その裏、鹿児島玉龍は途中出場の8番・道俊希（1年）がセンターオーバー二塁打を放ち、何とか9回まで試合をつなげたかったが好投を続けた津波に後続を断たれた。

　1年生ながら5番に座る明瀬が今大会好調だ。この日も先制の二塁打を皮切りに、7回には初球をレフトスタンド上段に運ぶ今大会3本目となるホームランを放つなど3安打2打点の活躍だった。

　183センチ、95キロ。1年生らしからぬ風貌が目を引く。大会前は調子がつかめず、低めのボール球を振らされることが多かったが、「自分のストライクゾーンをしっかり持って、それ以外は振らない」ことを徹底してから打撃が開花。ボールをしっかり見極め「甘い球は逃さない」打撃が光った。ボールを捕えてからフォロースルーの大きさとスピードが際立つ。「前で捕えて大きく振ってセンター方向」が基本。うまくはまって滞空時間の長い大飛球になったのが先制の二塁打とホームランだった。

　ここまで4試合で16打数10安打4打点、3本塁打を記録。チームも3戦連続コールド勝ち、2失点と攻守とも力強い野球ができている。「他の選手も当たっていてチームの調子も良い。県を勝って、九州も勝ち抜きたい」と今後の戦への意気込みを語っていた。

（文＝政 純一郎）

鹿玉龍・山下

鹿城西1点目

鹿城西1点目