未来沖縄vs糸満
KBC学園未来沖縄松竹が投打で大活躍
KBC学園未来沖縄・松竹
二年生ながら、今夏準優勝の立役者である松竹嬉竜が先発。一回戦で猛打を奮った糸満打線を完璧に抑えると、3回には自らのバットで柵越えアーチと大活躍した。
大技小技を次々と繰り出し一挙6得点
KBC学園未来沖縄は初回、制球に苦しむ糸満先発の宮里憲申から1番2番が連続死球で出塁。普通ならここでしっかりと送り二・三塁とするところだが、KBC学園未来沖縄は一味違う。3番東大夢が足を活かしたバントヒットで無死満塁。
完全に浮き足立つ糸満をさらに飲み込んでいくKBC学園未来沖縄は、続く前田博朱が初球をライトへ運び三走が生還。次打者はサードへの当たりだったが、糸満にとっては痛恨のエラーで二者が生還。無死二・三塁から6番喜屋武竜弥レフトへ犠飛を放ち4点目。ようやく取れたワンアウトだったが、KBC学園未来沖縄打線は止まらない。
7番島袋桜にレフトを襲うタイムリー二塁打が飛び出し5点目。たまらずピッチャーを交代した糸満だが、その後もワイルドピッチで得点を許してしまい、6点目が入った。
公式戦初本塁打と4回1安打投球
KBC学園未来沖縄の先発は松竹嬉竜。去った夏のチーム初準優勝立役者だ。1回裏、糸満1番の當銘海吏にヒットを打たれ三塁(二死)まで許したが、4番をセンターフライに斬る。その後は四球こそ与えたがノーヒットの快投。1回戦で6本塁打31得点を叩き出した糸満打線に手も足も出させなかった。その松竹嬉竜が打者としても輝く。
3回、四球と犠打、内野ゴロの間に三塁へ進み8番宮城孝世がレフト前へ運び1点。そして打席に向かった松竹嬉竜。「ずっとやってきた体作りが生んでくれた公式戦初本塁打。」は、ライトの芝生席へ。ベンチも思ってみなかった2ランホームラン。松竹嬉竜一人で、ほぼ試合を決めてしまった感が漂う序盤となった。
4回のピッチングを終えお役御免で降板した松竹嬉竜。5回から登板した豊元厚希だったが、糸満打線が牙を剥く。一死後、7番神谷圭信がヒットで出塁(代走渡嘉敷拓)すると、8番上原光平もセンター前に続く。
二死となって1番當銘海吏がレフト前へタイムリーを放ち1点を返した。6回の糸満も二つの四球を選び(エラーの走者と合わせ)満塁としたが、豊元厚希が粘りのピッチングで、これ以上の得点を許さない。
7回にも二つのヒットを放つ糸満打線だが、この日はホームが遠い。クリーンアップが連続飛球に打ち取られゲームセット。KBC学園未来沖縄が、7回コールド勝ちでベスト16へとコマを進めた。
(文=當山雅通)