城東vs大手前高松
城東「綿密研究」で秋季四国大会初出場初勝利!
150球4失点(自責3)9安打5四球7奪三振完投で城東を秋季四国大会初勝利に導いた髙木 太陽(1年)
「どちらかを捨てる」
最速147キロ右腕、この日も最速143キロをマークした内田 悠太(2年・175センチ66キロ・右投右打・高松市立国分寺中出身)に対する城東のテーマはこう決まっていた。鎌田 啓幸監督にもう少し詳しく説明してもらおう。
「内田君のようなスピードボールのある投手には変化球と両方狙わせるのは厳しい。ですので。選手やカウントによって明確にどちらかを狙うようにしました」
5回までの5得点はまさにその成果。3回裏には二死二・三塁から徳島市徳島中時代から自主的にインディゴコンディショニングハウスでトレーニングを積んでいる3番・森本 夢叶(2年・二塁手・173センチ62キロ・右投左打)がストレートを狙い打って一・二塁間を破る2点適時打を放つと、5回裏は一死二塁から1番・谷 龍一郎(1年・中堅手・右投左打・175センチ65キロ・徳島中央リトルシニア出身)が左前に流し打って3点目を奪うと、二死二・三塁から4番・山口 純平(1年・三塁手・171センチ69キロ・右投右打・三好市立三好中出身)も追い風に乗せる中越2点二塁打。
このように綿密な研究をベースに狙いをはっきりさせることにより、城東打線は新チーム発足時から取り組んでいる10メートルの距離からの全力投球を芯でないと飛ばない竹バットで打ち込むトレーニングを試合での有効な武器に変えた。
守備面も然り。8回裏には7番・山本 剛央(1年・三塁手・右投左打・170センチ69キロ・善通寺市立東中出身)に適時打を浴びるなど大手前高松に一時は1点差まで迫られるも、150田m9安打5四球7奪三振で完投を収めた最速135キロ1年生右腕・髙木 太陽(右投右打・185センチ83キロ・石井町立石井中出身)は、こう試合を振り返る。
「先週は2日間大手前高松の映像を見て配球を考えました。左打者へのツーシームなど福井(大貴・2年・右投右打・176センチ75キロ・鳴門市第二中出身)さんリード通り投げられたことがよかったです」。十二分な準備と実行力。これによって城東は秋季四国大会初出場初勝利の快挙を手にした。
(文=寺下 友徳)