大阪桐蔭vs立命館守山
近畿大会初出場の立命館守山は大阪桐蔭に5回コールド負け
代打本塁打を放った前田建伸(大阪桐蔭)
創部4年目にして初の近畿大会出場を果たした立命館守山。しかし、優勝候補である大阪桐蔭を相手にした初陣はほろ苦いものとなった。
1回裏、先発の信次陽和(1年)は一死から2番・伊東光亮(2年)に右中間への本塁打を浴びて、先制点を許すが、「打たれるのは想定内」(秋武祥仁監督)と動じることはなかった。
さらに2回にも5番・船曳烈士(2年)に本塁打を許す。その後、一死から連続四球で走者を溜めると、3連続適時打を浴び、早くも6点のリードを許してしまった。「四球を出してしまったのが苦しかった」と秋武監督は悔やんだ。ここで立命館守山は捕手の景山透唯(2年)をマウンドに送る。滋賀大会からの必勝パターンで流れを変えたかったが、大阪桐蔭打線を止めることはできない。4回までに3本塁打を含む10本の長打を浴びるなど、17安打19失点。圧倒的な力の差を見せつけられた。
打つ方でも4回まで1安打と反撃の糸口をつかむことができない。何とか意地を見せたい立命館守山は5回表、この回から登板した3番手・松浦慶斗(1年)の制球の乱れに付け込んで、一死満塁のチャンスを作る。ここで1番・西田賢生(2年)に投じた初球が暴投となり、三塁走者が生還。ようやく1点を返すことができた。さらに西田が四球で歩いて、二死満塁と追加点のチャンスは続いたが、最後は見逃し三振に倒れて試合終了。5回コールドで立命館守山の近畿大会は終わった。
結果だけを見れば大惨敗に終わった立命館守山、選手たちは常に笑顔でプレーしていた。「自分たちの持ち味である明るさを大事に最後までやろうと話していました。そこはできたと思います」と主将の西田。どんなに点差が離れても自分たちのモットーを失うことはなかった。
自前のグラウンドがなく、近くの市民球場や大学の練習場を借りて練習を行うという困難を乗り越えて近畿大会までやってきた立命館守山。歴史の浅いチームにとっては大きな一歩となったことは間違いない。「全てにおいてレベルアップしていかないと、強いチームには勝てないと思います。一からやり直して、この経験を活かしていきたいと思います」(西田)。この経験を糧に夏は滋賀の頂点を目指す。
記事=馬場 遼