立命館宇治vs久御山
立命館宇治が6回コールドでベスト8進出
昨夏準優勝の立命館宇治が久御山を6回コールドで破り、準々決勝進出を決めた。
立命館宇治の先発は左腕の髙木要(3年)。「リズムよく投げることができた」と安打を1本許すも、落ち着いた投球で初回を無失点に抑える。
打線はその裏、制球の定まらない久御山の先発・奥野怜司(2年)を攻めて一死二、三塁とすると、4番・浅野彰久(2年)の左犠飛で1点を先制する。
1点を先制された久御山だが、2回からは奥野が落ち着きを取り戻し、打たせて取るピッチングで5回まで無失点で凌ぐ。援護したい打線だが、髙木の威力のあるストレートに対応できず、2回以降は一人も走者を出すことができない。
追加点が欲しい立命館宇治は5回裏、無死満塁から3番・上田龍一郎(3年)の中前2点適時打で待望の追加点を挙げる。これで勢いづいた打線は久御山に襲い掛かり、打者13人の猛攻で7得点。この回で試合をほぼ決定づけた。
久御山は合計5人の投手を投入したが、一度火のついた立命館宇治を止めることができず、6回コールド負け。中盤に猛攻を見せた立命館宇治が悠々とベスト8進出を決めた。
試合後に里井祥吾監督は「髙木が良かった。次が怖いくらい」とエースの好投を称賛した。この日は6回を投げて60球、被安打1、四死球0という完璧な内容。春までは制球力に課題があったが、春季大会後にフォームを見直したことでコントロールが安定するようになったという。「力が抜けて肘が上がっていたので良かったです」と髙木が話すように春に比べていい意味で力感がなくなっており、淡々とアウトを積み重ねている印象を受けた。
準々決勝ではセンバツ出場校の福知山成美と対戦する。「ここからが本当の勝負になる。完成度としては京都で一、二を争うチームだと思うので、挑戦者のつもりでやりたいです」と意気込む里井監督。昨夏の悔しさを晴らすためにも強豪を倒して勢いに乗りたいところだ。
(文:馬場 遼)