今治西vs宇和島東
今治西、投打にスキなしで決勝進出!
宇和島東の先発・土居 毅人(2年)
試合は宇和島東のサプライズから始まる。野村から異動、4月2日から指揮を執る長瀧 剛監督が「連戦にもなるのでコーチとも話をした上で、一番今治西に見られていない投手として」先発マウンドに送り込んだのは、今大会は南予地区代表決定戦リリーフ1イニング登板のみの土居 毅人(2年・右投右打・175センチ58キロ・宇和島市立城東中出身)。今季、千葉ロッテマリーンズに入団した土居 豪人(松山聖陵卒)の実弟である彼は、スリークォーター気味のフォームから最速137キロを記録。豊かな将来性の一端をのぞかせる。
ただ、昨秋県大会では準決勝まで順調に歩みを進めながら帝京第五・松山聖陵に連敗し、センバツへの道を断たれた今治西の執念に揺るぎはなかった。「土居くんの先発は予想はしていなかったが、低めだけを振らないように指示をして」(大野 康哉監督)た結果、2回表一死二・三塁から「つないでいく意識で打った」1番・今村 蓮(3年・二塁手・170センチ63キロ・右投左打・伊予三島リトルシニア出身)の右前2点打で先制。
続く3回表には四球と2犠打でつかんだ二死三塁から7番・立石 武蔵(3年・左翼手・178センチ68キロ・右投左打・豊中リトルシニア<大阪>出身)の遊撃内野安打で追加点。さらに4回表には「コースに逆らわず打った」2番・山本 英錬(2年・中堅手・170センチ68キロ・左投左打・松山リトルシニア出身)の右犠飛と4番・深川 拓人(3年主将・右翼手・165センチ70キロ・右投左打・今治中央ボーイズ出身)の右前適時打で計4点を奪い試合を決めた。
投げても左手有鈎骨骨折から1ヶ月前に復帰した村上 滉典(3年・171センチ63キロ・左投左打・西条市立東予東中出身)が最速135キロながら連投を頭に入れスライダーを多めに使った投球を展開。7回8奪三振1失点で7回コールド勝ちの流れを作った今治西は、秋の壁だった準決勝を超え、6年ぶりに決勝戦へと駒を進めた。
(レポート=寺下 友徳)