金足農vs常葉大菊川
最後まで金足農野球を貫く!
校歌を歌う金足農ナイン
金足農は吉田輝星中心のチームとイメージしがちだが、横浜、近江、日大三など並み居る強豪を破って決勝戦まで進出しているチームである。
やはり強いチームだと印象づけた試合だった。吉田輝星は最速152キロのストレートを武器に初回から奪三振ショーで、観客を沸かせると、吉田は1回裏、適時打を放ち、1点を先制。さらに常葉大菊川の失策もあり、金足農は2点目を入れる。さらに5回裏、二死三塁から7番菊地 彪吾(3年)の適時打で3点目。5回まで3対0で折り返し、吉田は5回を投げて11奪三振無失点の好投をマウンドを降りる。6回裏には6番高橋 佑輔(3年)の左越え本塁打で2点を追加。さらに併殺崩れの間に1点を追加した。
そして、7回表、ライトに回っていた吉田がライトの大飛球を捕球し、ファインプレーを見せると、無失点で切り抜けると、7回裏、先頭の吉田輝星の左前安打でチャンスを作り、一死一、二塁のチャンスの場面で、吉田は捕手・奈良間龍真(3年)が一塁けん制する間に三塁に陥れる頭脳的な盗塁を決め、最後は大友 朝陽(3年)のスクイズでコールドを決めるサヨナラスクイズで金足農が1位進出を決めた。
5回裏にタイムリーを打った菊地は「最後まで金足農らしい野球が実践できてよかったです。本当にスクイズで決められてよかったですし、みんなと野球ができて楽しかった」と笑顔。また、5回11奪三振の好投を見せた吉田輝星の女房役・菊地 亮太も「だんだんすごくなっていますし、本当に組めて楽しかったですし、自慢できます」と胸を張った。
そして吉田輝星は秋田県民へこのようにメッセージを語っている。
「甲子園から応援してくださり、できれば決勝に行って優勝したかったですが、最後に自分たちの姿、自分たちらしい野球を勝てたので、今までありがとうございましたと伝えたいです」
ありがとうと伝えたいのはこちらだよと思う高校野球ファンは大勢ではないだろうか。
最後まで金足農野球を貫き、1人1人の個性が出た9人の戦士たちは全国の公立校のモデルといえるだろう。