東亜学園vs獨協
東亜学園打線が大爆発で都大会の切符を掴む!
東亜学園の得点シーン
東亜学園と獨協との都大会出場をかけた一戦は、初回から東亜学園が試合の主導権を握った。
東亜学園1番の阿部敬太が、獨協先発の石山嵩也を襲う痛烈なヒットでチャンスメイク。すると2番・髙橋駿一が自らも生きるセーフティーバントで無死一、三塁のチャンスを演出。
ここで3番・髙木啓多がレフトへのタイムリー三塁打で2人のランナーが生還。幸先よく東亜学園が2点を奪う。さらにこの後、4番・岩本翼が左中間への三塁打で1点を追加するなど、初回から4点を奪って見せた。
東亜学園の先発は背番号10の齊藤北斗。小さいテイクバックから真っすぐと縦の変化球が武器。初回は獨協の2番・矢島諒治に内野安打を許すも、2回はコーナーを広く使った投球で獨協打線を封じ込めた。
初回の攻撃と2回の守備で流れを掴んだ東亜学園は、2回は1死から1番・阿部のヒットでチャンスを作ると、相手のエラーと再び4番・岩本がセンターへタイムリーを放って2点を追加。6対0と東亜学園がさらにリードを広げる。
4回にも打者一巡の猛攻で一挙11得点を奪った東亜学園。5回に獨協の7番・小池篤朗にレフトへヒットを打たれ、反撃の流れを作られるも、後続を断ってゲームセット。17対0で東亜学園が都大会への切符を掴み取った。
獨協
この試合、東亜学園の猛攻が目立ったが、4番の岩本に話を聞くと、自主性を大事にして、試合中はあまり武田監朝彦督からは指示が飛ばなかったと言う。その代わり、選手間で話し合いをして個人で狙い球を絞った。
初回のタイムリーも「1番の阿部から相手のボールのことを聞きましたし、試合前にベンチ前でミーティングもしたうえでストレートを狙った」と話す。昨年はブロック予選の決勝で創価の前に敗戦。今年こそはという強い気持ちで挑んだ結果、本大会の切符を掴み取った。
武田監督も、「もう一ヶ月、試合の緊張感を持って練習ができることは良かった」とチームのさらなる成長に期待を寄せた。本大会でさらにレベルアップした姿を見れることを楽しみにしたい。
一方、破れた獨協はこれでオフシーズンに入る。今夏の2回戦、都立江戸川戦を投げ切った石山が途中降板となったが、緩い変化球を低めに丁寧に集めれば、長打はそうないだろう。
春先までに石山に必要なのは、丁寧に低めに投げ続けるコントロール。そして変化球を生かす真っすぐに磨きをかけること。
また、新チームでは守備にほころびが出てくるチームが多いが、獨協も同じだ。チーム全体としては春までに守備のミスをいかに減らすか、というのも課題になりそうだ。
(文=編集部)