試合レポート

佐和vs茨城キリスト

2018.09.13

佐和が逆転勝ちで県大会出場!岡崎亮太の好救援で茨城キリストに1点差で逃げ切る。

佐和vs茨城キリスト | 高校野球ドットコム
好救援の岡崎亮太

 県北地区代表決定戦のAシード佐和とBシード茨城キリストのカードだ。
 
先攻・茨城キリストの先発のは背番号1の右腕・遠藤亮真が、後攻・佐和の先発は背番号1の右腕・黒田晃大(1年)が任された。

 1回表、茨城キリストは先頭の佐川輝人がレフト前ヒットで出塁し、死球で一死一、二塁とするが、牽制死とセカンドゴロで先制できない。

 1回裏、佐和が先制する。先頭の古川空翔(1年)がライト前ポテンヒットで出塁し、送って二死二塁から、4番・黒田の当たりが内野のエラーを誘って1点を先制する。なおも二死一塁から、5番・小池俊輔が左中間ツーベースを放って2点目を挙げる。

 3回表、茨城キリストは死球と3番・高松のレフト前ヒット、さらに四球で一死満塁のチャンスを迎えるが、5番・清水のセンター正面のライナーにハーフウェイで待機していた二死ランナーの帰塁が間に合わずゲッツーとなってしまう。

 3回裏、佐和は二死から3番・岡田明大が左中間フェンス直撃のスリーベースヒットを放つが、4番・黒田はレフトフライに倒れる。

 4回表、茨城キリストは二死から3連続四球で満塁のチャンスを作るが、2番・古川は空振り三振に倒れる。

 5回表、茨城キリストが反撃する。四球と盗塁と5番・清水のセカンド内野安打で一死一、三塁から、6番・遠藤が初球をライト前に弾き返して1点を返す。さらに四球で二死満塁から9番・屋代がライト前2点タイムリーを放って逆転に成功する。

 佐和はここで2番手に背番号10の右腕・岡崎亮太を投入する。しかし茨城キリストの勢いは止まらない。二死一、三塁から1番・佐川がレフトオーバースリーベースを放って2点を追加する。さらに2番・古川が三塁線を破るツーベースを放ち打者一順の猛攻で6点目を奪う。

 逆転を許した佐和はその裏すぐに反撃する。先頭の8番・岡崎がショート内野安打で出塁し、9番・松原渉がセンター前ヒット、1番・古川がバントヒットで無死満塁とすると、2番・小林瑠夢のライト前ヒットで1点を返す。なおも無死満塁からショートゴロの間に1点。さらに4番・黒田のセンター前ヒットで二死一、三塁とする。

 ここで茨城キリストは2番手に背番号10の右腕・綿引翔(1年)を投入し、遠藤はサードに就く。

 佐和は続く5番・小池が四球で二死満塁とすると、押し出し死球で5点目を奪い1点差に迫る。

 6回裏、佐和が追いつく。先頭の8番・岡崎がセンター前ヒットで出塁し、9番・松原がサード前に送りバントを決めると、一塁ランナーはがら空きの三塁を落とし入れ一死三塁とする。ここで1番・古川がセンター前タイムリーを放って6対6の同点に追いつく。

 7回裏、佐和が勝ち越しに成功する。先頭の3番・岡田がレフト前ヒットで出塁し、送って一死二塁から、5番・小池のセンターへのツーベースで1点を勝ち越す。

 8回裏、佐和は先頭の8番・岡崎が右中間ツーベースで出塁し、送りバントがエラーを誘って無死二、三塁のチャンスをつくるが、後続は内野フライなどに打ち取られる。

 ピンチをしのいだ茨城キリストは9回表、二死から7番・三浦がライト前ポテンヒットで出塁するが、8番・綿引はライトフライに倒れて試合終了となる。

 


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黒田晃大

 佐和が逆転勝利を収めて県大会出場を決めた。

 佐和の先発右腕・黒田晃大は最速134キロの力のあるボールを投げ込んでいたのだが、4回2/3で与四死球9個と制球にはかなりの課題を残した。また、ストレートでグイグイ押すタイプではなく、投球の約半分はスライダーで交わしていく投球スタイルであった。180センチの長身で手足が長く、均整の取れた体格でまだ1年生ということで、ピッチャーとしての将来性を感じさせる楽しみな投手だ。制球難を克服できれば十分に好投手としてマークしたい存在である。

 打線は3番の岡田明大が左中間フェンス上段に直撃するスリーベースを放ち、小柄ながらも長距離を打てる力を見せつけた。また、投手として途中出場した岡崎亮太が5回途中から自責点1で締め好救援を果たし、打っても3打数3安打2得点と躍動。岡崎がもたらした勝利とも言える活躍ぶりだった。

 茨城キリストは4回まで四死球でチャンスをもらいながらも走塁ミスや牽制死で得点を奪えなかった。5回には一挙6点を奪って逆転に成功したが、リードを守り切れず6回以降は代わった岡崎の前に打線が沈黙した。打者としては1番の佐川が強烈なスイングをしていた。

 投げては右腕3投手でつないだ。先発の遠藤は4回途中まで無四球でテンポよく放って味方の援護を待った。2番手の綿引翔(1年)はボールに威力があった。日立一で第一試合に先発し完投勝利した技巧派サイドスローの綿引駿とは1学年違いの兄弟とのことだが、弟はオーバースローだ。兄弟が同日に同じ場所でマウンドに上がったが、一緒に県大会に出場を決めることはできなかった。

 

(文・写真=伊達 康

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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