安田学園vs都立国分寺
粘る都立国分寺を振り切り、安田学園が代表決定戦へ!
ピンチを脱して盛り上がる安田学園
夏の東東京都大会で準々決勝まで進出し、都立小山台との熱戦を演じた安田学園。新チームが始動し、8日に秋季東京大会一次予選が行われ、都立国分寺と対戦した。
試合は初回から大きく動いた。安田学園は2番・伊澤健翔がツーベースヒットでチャンスメイクすると、3番・センター前へタイムリーヒットを弾き返し、早々と先制点を挙げる。さらにランナーを二塁に置いた場面で、4番・田上がライトオーバーのタイムリーツーベースヒットを放ち、二塁ランナーが2点目のホームを駆け抜ける。その後、さらに1点を追加した安田学園は、初回だけで3得点。いきなり試合の流れを手繰り寄せた。
一方、3点を先制された都立国分寺も、すぐに反撃に出る。2回裏に一死から5番・大浦がセンター前ヒットで出塁すると、盗塁や相手のパスボールで三塁まで進塁する。ここで6番・山崎がショートへのゴロを放つと、サードランナーの大浦がホームへ生還を果たし、1点を返すことに成功した。
だが、その直後の3回表に安田学園も突き放しにかかる。二死から5番・安藤がセンターオーバーのツーベースを放ってチャンスメイクすると、6番・細川がセンターへタイムリーヒットを放ち、点差は再び3点に広がる。この1点で、今度こそ安田学園が試合の主導権を握ったかに見えた。
しかし、その後は両者激しい打ち合いとなる。安田学園が突き放せば、都立国分寺が追い上げるという壮絶な打撃戦となり、6回を終えた時点で得点は7対5。勝負はどちらに転んでもおかしくない点差のまま、試合は終盤に突入した。
終盤に入り、まず得点を奪ったのは安田学園だった。7回表、ヒットや四球などで二死満塁のチャンスを作ると、ここで打席に入るのは1番・井上。甘く入った直球を弾き返すと、打球は三遊間を抜けていき、点差を3点に広げるタイムリーヒットとなった。
ここまで安田学園に必死に食らいついてきた都立国分寺。終盤でもその粘りを発揮したところだったが、都立国分寺にはもうその体力は残されていなかった。結局試合は、そのまま8対5で安田学園が逃げ切り、代表決定戦に駒を進めた。
勝った安田学園は、都大会本戦への出場を懸けて9月15日に日大桜丘と東農大一の勝者と対戦する予定だ。この試合で見せた力技を次戦でも発揮することが出来るか注目したい。
(文=栗崎 祐太朗)