科学技術学園日立vs海洋

科技学園日立先発 佐藤隼翔選手

　県北地区予選第三試合はAシードの科技学園日立と海洋のカードだ。両者は昨秋も地区予選で対戦し、12対0で科技学園日立が勝利している。

　海洋はベンチ入りメンバーが9人と第二試合の東海よりさらに1人少ないギリギリの人数だ。

　先攻・海洋の先発は背番号3の右腕・上原　流碧が、後攻・科技学園日立の先発は背番号1の右腕・佐藤隼翔が任された。

　試合は1回から科技学園日立が猛攻を仕掛ける。1回裏、先頭の1番・松本直也がレフトへのスリーベースで出塁し、内野ゴロで1点を先制する。さらに犠牲フライの後、5番・高橋駿介から9番・大野拓海の5連打で5点を追加する。ここで海洋は2番手に背番号1の右腕・畠山修弥をマウンドへ送る。打者が一巡して迎える1番・松本はレフト前タイムリーを放って7点目を奪う。

　2回裏、科技学園日立は先頭の3番・川端里空がレフト線スリーベースを放ち、4番・井坂大志のセンター前ヒットで1点を追加する。なおも盗塁で一死二塁とし、6番・佐野壱太のライト前ヒットで9点目を奪う。

　3回表、科技学園日立は2番手に背番号10の右腕・佐藤大斗を送る。海洋は一死から四球と盗塁で初めてチャンスを作るが、牽制死でチャンスを逃してしまう。

　4回表、科技学園日立は3番手に背番号13の右腕・十文字寛を送る。海洋は一死から四球で出塁するが、ショートゴロゲッツーでチャンスを作れない。

　4回裏、科技学園日立の勢いは止まらない。先頭の4番・井坂から8番鈴木統真までの5連打で4点を奪う。さらに1番・松本のこの日4本目のヒットとなるセンターオーバースリーベースで14点目を奪う。

海洋 畠山修弥選手

　5回表、科技学園日立は4番手に背番号9の右腕・松本を送る。後がない海洋は二死から6番・青木圭が四球で出塁し、7番・大内来樹がチーム初ヒットとなるライト前ヒットを放って一、二塁のチャンスを作るが、後が続かず試合終了となる。

　科技学園日立が14対0で海洋を下して県大会出場を決めた。

　科技学園日立打線の猛打が爆発し18安打14点と大差のゲームとなった。科技学園日立の各打者はセンター方向を中心に意識して打ち返し連打が生まれた。

　ただ記録上は18安打ではあるが外野の前に落ちるポテンヒットも多かった。投手陣は右腕4投手の継投で海洋打線を封じ込めた。科技学園日立の県大会での健闘を祈る。

　海洋の2人の投手は打たせて取るタイプであり、ストライク先行で四球から崩れることはかった。特に背番号1の畠山は結構良いストレートを放っていた。そしてミスが続いても腐ることなく淡々とストライクを投げ込んでしっかりと試合を作った。打たせてアウトを取るチームである以上、外野の守備力を向上させることが喫緊の課題だ。夏に向けて、捕球できなかったフライがこれから一つでも多く捕球できるように、1人のメンバーも欠けることなく頑張って欲しい。

（取材・写真＝ 伊達 康）