高知vs高城
高知「チャレンジ」をセンバツで「成果」に変えるために
昨秋は2番も練習試合では1番に入った高知・中畑 隆之介(新3年・遊撃手)
現在、試験期間の合間を縫って5年ぶり18回目の出場となる「第90回記念選抜高等学校野球大会」への準備を進める高知。3月11日(日)は午後に開催された高知県高野連主催・センバツ壮行会前、高城(宮崎)との練習試合2戦目を行った。
12日(月)の高知小津までの練習試合3連戦で島田 達二監督が選手たちに求めているのは「チャレンジ」。この日は前日、14対4と大勝した大塚(大阪)との練習試合初戦に続き、「ダブル1番を作りたい」意図で昨秋の1・2番を入れ替え。
結果、4対0で迎えた4回表には二死から1番・中畑 隆之介(新3年・遊撃手・右投左打・176センチ71キロ・野洲ブレーブス<滋賀・軟式>出身)の右翼線二塁打に続き、2番・中越 啓斗(新3年・中堅手・右投右打・170センチ71キロ・高知中出身)が右越適時三塁打。また、中畑は4安打1盗塁3得点と1番適正の高さを示した。
さらに高知は5回裏、6番・谷岡 享玲(新3年・左翼手・右投左打・170センチ76キロ・宿毛市立宿毛中出身)、7番・入野 皓大(新3年・右翼手・右投右打・170センチ70キロ・高知中出身)の逆方向連打と初球盗塁でつかんだ一死二・三塁から、8番・中屋 友那(新3年・投手・右投左打・179センチ71キロ・高知中出身)が直後のファーストストライクを叩き右前2点適時打。これには中屋も「冬場のケースバッティングでは二・三塁から点を取ることをずっとやってきたので、その成果が出せたことはよかった」と21安打21得点の結果よりも、理想的な得点奪取ができたことについて手ごたえを口にした。
また、中屋は投げても先発6回・86球を投げ3安打1四球2奪三振無失点。その中でも「ストレートは走っていたが、コントロールミスが多い。甲子園のレベルではやられてしまう」と、次の練習試合登板へ的確に課題を抽出していた。
この日も試合前に「大量失点を防ぐ」をテーマとして明示するなど絶大なるリーダーシップで高知をけん引するキャプテン・島内 優成(新3年・捕手・右投右打・172センチ67キロ・高知中出身)は試合後「森(聡希・新2年・投手・左投左打・170センチ85キロ・琴平町立琴平中<香川>出身)は普段は2ニングス・3ニングス目に良くなるタイプだが、今日はよかったと思う」と9回のアウト3つを三振で締めた成長株左腕を評価しつつ、センバツで成果を残すためのポイントをこう述べる。
「まだ気持ちで攻め切れていない。それができれば自分たちのやってきたことをすれば勝てると思います」
今後、高知は3月14日(水)午後、土佐と旭グラウンドで対戦。10日(土)に[stadium]高知県立春野運動公園野球場[/stadium]でキャンプの慶應義塾と対戦し1対7と奮闘した相手にまずは「チャレンジ」の中間仕上げを実施。そして17日(土)には同じく旭グラウンドで県ベスト4の高知商、尽誠学園(香川)との対戦でオーダーを固め、近畿地区入り後の19日(火)・立命館宇治(京都)戦で「チャレンジ」を成果につなげる総仕上げを行う。
(レポート=寺下 友徳)