北山vs嘉手納
走攻守、そして精神面。全てで嘉手納を上回っていた北山
金城 洸汰(北山)
嘉手納・平 典士と北山・金城 洸汰。タイプの違う右腕だが、それぞれに持ち味を見せた試合。勝因を分けたとするならば、やはり四球だった。
嘉手納は初回、1番町田 宗音(そうと)がヒットで出塁。その後三塁へ進むと3番平 典士(たいら・てんじ)が犠飛を打ち上げて先制した。その裏北山は、一死からエラーと四球を得る。二死後、パスボールで進塁すると5番上間 栄治が逆転となるタイムリー。さらに二者連続ヒットも飛び出し一挙4点を奪った。
一転して2回以降は両投手が持ち味を発揮してゼロが並ぶ。平が130km後半のストレートで、2〜5回まで2安打に封じると、角度をつけ且つ低めに集める金城洸も、2回表のヒット1本のみの好投を見せた。
嘉手納は7回、2本のヒットでチャンスを掴むも、金城洸が粘りライトフライに倒れる。するとその裏、北山は一死一・三塁。ここでスクイズを狙ったが嘉手納バッテリーが見事に外す。三本間に挟んだものの、ランダンプレーでのミスが生じ、一塁走者までもが生還。5点差とし勝負を決めた。
2011年、平良 拳太郎たちが一年生のとき北山初のベスト4入り。それ以来となる二度目の4強入りを果たした現ナイン。落ち着き払った姿勢や、仲間を思いやる言葉、そして堂々としたプレー。北山最強チームが平良たちなら、北山最高チームになるのは、現チームなのかも知れない。
(文=當山 雅通)
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