沖縄尚学vs興南
8奪三振1失点完投の知念大成の活躍で沖縄尚学が7度目の優勝
知念 大成(沖縄尚学)
沖縄尚学は初回、一死から深川 蓮が右中間をやぶる三塁打。続く池間 大智の打席でベンチはスクイズを指令。これを池間が決めて先制した。その裏、興南は2番根路銘 太希がライトスタンドへ放り込むソロ本塁打ですかさず同点とする。鹿児島県の神村学園と鹿児島実のライバル関係のように、何度も火花を散らしてきた沖縄県の私学二強の戦いはやはり、最後まで緊迫した展開を見せることとなった。
2回3回と三者凡退に終わっていた沖縄尚学は4回、一死から水谷 留佳と知念 大成の連打で一、三塁とする。ここで6番普久原 琳がセンターへ犠牲フライを放ち三走を迎え入れた。興南も藤木 琉悠、仲松 青竜が5回以降、沖縄尚学打線をノーヒットに抑える力投を見せ試合を引き締めるが、4回からギアチェンジをした知念 大成の前に三塁を踏めず流れを引き寄せることが出来なかった。
沖縄尚学は9回、知念 大成、普久原 琳、高良 魁の三者連続長打が飛び出し大きな2点を加える。最後は知念 大成が連続三振とピッチャーライナーに斬りゲームセット。この大会で大きく成長した知念 大成。こちらも偉大な先輩である東浜 巨以来となる秋の頂点を極めた。
その東浜は第121回九州地区高等学校野球大会にて大分商(7回コールドゼロ封)、佐賀学園(先発し6回3失点)、鹿児島工(1失点完投)を下し決勝進出。今宮 健太率いる明豊戦こそ敗れたが、堂々の準優勝で選抜高等学校野球大会への切符を確実なものとした。右と左の違いはあるものの、ポテンシャルを秘める知念 大成にはその同じロードを歩む可能性がある。県民が期待するのは、2013年で実現した沖縄県勢同士の決勝だ。
(文=當山雅通)
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