盈進vs尾道
継投で盈進が逃げ切り、決勝進出！尾道粘り及ばず
下江秀弥（盈進）
3回戦で今夏の甲子園準優勝メンバーが残る広陵を完封で降した盈進。対する尾道も大竹、尾道商ら実力校を撃破しての4強入りを決めており、共に勝ち上がりに勢いを感じさせる。この両校による注目の準決勝第2試合の火蓋が切って落とされた。
先攻・尾道、後攻・盈進。先発は尾道が背番号11の1年生・藤井亮輔、盈進は背番号10の濱岡拓海。
先手を取ったのは盈進。3回裏、先頭の9番能島哲太が左中間突破の二塁打で出塁。続く1番寄高慶生も同じく左中間への二塁打で続き、二走が生還。更に二死二塁で4番佐山雄大が左前に弾き返し、この回2点を先制する。
反撃したい尾道は5回表、右前打で出塁した先頭の7番藤井亮輔を犠打と内野ゴロで進め、二死三塁。ここで盈進の守備の乱れが絡み1点を返す。盈進1点リードで前半を折り返す。
追加点の欲しい盈進は6回裏、先頭の4番佐山雄大が死球で出塁。5番村上宣丈が手堅く犠打で得点圏に走者を進める。二死後、7番野呂祐樹が三塁強襲の適時打を放ち、再びリードを2点に広げる。
続く7回裏にも、一死二塁で2番清水拓海がしぶとく右前に落とし、二走が生還。更に二死二塁で4番佐山雄大がこの試合2打点目となる適時打を放ち、この回2点を追加。
リードを広げられた尾道は直後の8回表、先頭9番久保拓也が内野安打、1番関洸太が中前打を放ち、チャンスを作る。二死後、3番中津光人が右前適時打。更に4番河野椋斗が右前打で続き、5番森田哲平が中前へ適時打を放つ。中軸の鮮やかな三連打で2点を返す。
粘りを見せた尾道だったが、濱岡拓海からエース下江秀弥への継投で盈進が振り切り、決勝進出を決めた。
盈進先発の濱岡拓海は厳しい内角攻めで尾道打線から内野ゴロの山を積み上げた。リリーフとしてマウンドに上がった下江秀弥も力強い直球で打者を捻じ伏せるピッチングを見せ、両投手ともに持ち味が存分に光る内容となった。
敗れた尾道も打線全体の強いスイング、要所で見せる精度の高い小技で相手にプレッシャーをかけ続ける攻撃を展開。
勝利した盈進は広島国際学院との決勝戦、尾道は瀬戸内との3位決定戦を14日に控える。中国大会に向け、弾みのつくゲーム内容にできるか。要注目だ。
（文＝井上 幸太）
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