松山聖陵vs東温
松山聖陵、「スキない」野球で東温を寄せ付けず!
7回裏無死三塁。松山聖陵の7番・川﨑 貴央(3年・左翼手・168センチ68キロ・右投左打・伊予三島リトルシニア出身)の打球が二塁頭上を越えた瞬間。東温のコントロールタワー・塩見 祐樹(3年・捕手・179センチ70キロ・右投右打・松山中央ボーイズ出身)はガックリと膝をついた。無理もない。これまで亀岡 李樹(2年・171センチ67キロ・右投右打・東温市立重信中出身)ら投手陣を必死にけん引してきた彼をしても、松山聖陵のスキを見つけることはできなかったのである。
「スキがない」の発信元は荷川取 秀明監督である。一例は先発投手である。この試合の先発は龍谷大平安(京都)から転向した軟投派サイド・佐藤 仁亮(3年・171センチ75キロ・右投右打・向日市立寺戸中<京都>出身)。3年前の済美・安樂 智大(現:東北楽天ゴールデンイーグルス)攻略に代表されるように球種を絞った際の打棒には定評のある東温打線に対し、ピッチングマシンで出せない角度と球速で対抗した。
そんな指揮官の発信に選手たちは見事に呼応した。佐藤は「奪三振0・四死球0」で5回4安打無失点。かくして守りを安定させつつ、初回一死二・三塁から4番・松本 侑馬(3年・一塁手・165センチ73キロ・右投右打・宇和島ボーイズ出身)の中前2点適時打で先制した松山聖陵は今大会はじめて「2番・二塁手」で先発した星本 大輝(174センチ70キロ・右投左打・全播磨硬式野球団<ヤングリーグ・兵庫>出身)も4打数2安打1打点。実力上位に選手層の厚さを最大限に活かす戦いをされては、さすがの東温も太刀打ちできない。かくして松山聖陵は2年連続で7月24日(月)12時30分から[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]で開催される準々決勝へ駒を進めた。
次なる相手は創部53年目で初のベスト8に進出した新居浜南。それでも彼らはスキなく目の前の相手を倒しにいく。
(レポート=寺下 友徳)
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