都城商vs宮崎南
プロ注目の都城商・森 遼大朗が投打で躍動!
ベスト4進出をかけた「第3シード・都城商vs宮崎南」の準々決勝は、3回戦での戦況が大きく異なるチームの対決となった。
都城商は、3回戦から中3日。
宮崎大宮との3回戦で、11対1の6回コールドゲーム。エース・森 遼大朗(3年)を完全温存して、中3日で試合を迎えた。森は、小林西との2回戦で完投する登板から、中6日。疲労は全くない、万全のコンディションで先発マウンドにあがった。
一方、宮崎南は、3回戦から中1日。
雷雨中断を含む4時間12分の乱打戦を、延長10回の末、11対9で延岡工を下した3回戦。チームの大黒柱であるエース・福島 大地は、疲労が全くないと言えば嘘になる状況ながら、中1日の先発マウンドにあがった。
試合は、球場バックネット裏に陣取るプロのスカウトが注目する都城商・森が、投打に躍動するワンサイドゲームとなった。
森は、初回から3者凡退のノーヒットピッチングを続けると、3回一死に迎えた自身の第1打席で、チーム初ヒットを右前に放った。1番・寶田 和也(3年)は左前安打、2番・加藤 慶士(3年)は左前安打で続く。そして、3番・田平 大稀(3年)が押し出しとなる四球。都城商が1点を先制した。
立ちあがりから無難な投球をみせていた宮崎南・福島であったが、やはり、本来のキレがなく、ボールを低めに集めることができなかった。
5回、都城商の主将の8番・那須 洸佑(3年)が三塁線を破る左前安打で出塁すると、9番・森が一塁線を破る右前安打で続いて、1番・寶田が右前適時打を放った。さらに、一死満塁から4番・内田 優駿(3年)が、遊撃手後方に落ちる2点適時打を放ち、都城商4対0宮崎南とした。
都城商の森は、4回と8回に単打、7回に適時打を与えたが、8回を打者27人、被安打3、与四球1、与死球1、奪三振5、失点1で完投。ボールを低めに集めて、テンポ良く打ち取る持ち前のピッチングを披露。守りのリズムを良くして、バックのファインプレーも生まれた。
【この試合のファインプレー】
4回表、一死走者なし:中堅手・奈須が左中間奥の大飛球をスーパーキャッチ!
5回表、一死走者なし:遊撃手・寶田が中前に抜けそうなゴロを、ダイビングキャッチ&リリース(一塁へ好送球)!
8回表、二死走者なし:二塁手・神井 光太郎(3年)が右前に抜けそうなゴロを、ダイビングキャッチ&リリース(一塁へ好送球)!
都城商は、8回裏に、7番・神井が一塁手強襲の二塁打で出塁すると、8番・那須が絶妙なセーフティバントを決めて内野安打!これが相手エラーを誘って5点目をあげた。9番・森は左前安打で続き、1番・寶田と2番・加藤の連続適時打で7対1。なおも、無死満塁で押し出しの四球が8点目となり、8回コールド。
都城商が、ベスト4進出を決めた。
都城商・森は、9番打者ながら4打数4安打と打撃でも活躍!柔らかいバッティングセンスが光った。
第3シード・都城商の準決勝は、小倉と吉田の2枚看板を擁し、破壊力抜群の絶好調打線で勢いにのる日向学院と対戦する。ともに、投手2人が上手く機能して、頂点まで駆けあがる余力を十分残している。準決勝では、両者にとってベストゲームとなることを期待したい。
(文=三角 竜之)
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