大阪学芸vs今宮工科

　今宮工科の先発はエース・橋本恵介（3年）。対する大阪学芸の先発は背番号11の成長著しいサイドハンド右腕・山木広大（3年）。試合は今宮工科の先攻で午前9時に始まった。

　1回裏、大阪学芸打線が橋本の立ち上がりを攻める。トップバッターのキャプテン・田中俊成（3年）がいきなり右中間への二塁打で出塁すると、続く2番・柿谷和樹（3年）が三遊間を破る左前安打。二塁を狙った柿谷は封殺されたが、二死三塁の場面で、勝負強さに定評のある4番・中野勝文（3年）が中前へ適時打。大阪学芸が1点を先制する。

　その後は、両チームの投手陣が互いに一歩も譲らぬ投球を展開。2回以降、電光式のスコアボードにはゼロのみが並び続け、1対0のまま7回が終了する。8回表、大阪学芸ベンチはこの日の3番手投手として最速145キロを誇るサウスポー・山本恭平（3年）にスイッチ。エースを投入し、逃げ切りをはかる。

　8回裏、膠着していた試合がついに動く。一死から大阪学芸の3番・玉井綾芽（3年）が右中間フェンスをダイレクトで直撃する三塁打を放ちチャンスを築くと、4番・中野も左中間を深々と破る適時三塁打で続き、待望の追加点が入った。続く5番・平松友輔（3年）は三振に倒れたが、途中出場の6番・橋口京太郎（3年）が三遊間を破る適時打を放ち、このイニング2点目。トータルリードを3点に広げる。

大阪学芸投手陣の前に8回まで無安打無得点が続いていた今宮工科打線だったが、9回表、先頭の相木洋人（3年）が中前へチーム初安打で出塁。反撃ムードが高まったものの、山本が気迫の投球で後続をピシャリ。3対0で大阪学芸が勝利を収めた。

この日、5回を無安打に抑えた先発・山木の後を受け、1点リードの緊迫した展開で6回から登場した左腕・筒井雄大（2年）の堂々としたマウンドさばきは強く印象に残った。抜群の制球力を誇り、スローカーブでもストライクを高い確率で奪える、強心臓の2年生がこの夏、使える目途が立ったことは心強い要素だ。

敗れはしたが、最後まで力強く投げ切った、今宮工科の先発・橋本の投球は光った。ヒットこそ10本献上したものの、ホームを簡単に踏ませない粘投で強打の大阪学芸を最後まで苦しめた。奪三振は計12個。3回の三者連続三振は圧巻だった。

大阪学芸は2回戦進出。18日に[stadium]久宝寺球場[/stadium]にて長吉と対戦する。

（文＝服部 健太郎）

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