牛久vs取手松陽
牛久のエース・網野隼が1失点完投勝利!146キロ右腕・古田島 成龍との投げ合いを制する!
網野 隼(牛久)
この日の天候は晴れ。ただライトからホーム方向に向かってかなり強い風が吹き、砂ぼこりをスタンドに運んでくるなど、コンディショニングがあまり良くない中、牛久と取手松陽との一戦が行われた。
先攻・牛久の先発は背番号1の右腕・網野 隼(3年、阿見中)が、後攻・取手松陽の先発は背番号1の右腕・古田島 成龍(3年、河内中・オール県南)が任された。
先制したのは牛久だった。1回表、一死から強風も影響して2番・清原 一希(3年、牛久三中)と3番・畠山 和樹(3年、牛久一中)が立て続けにポテンヒットとなり二死一、二塁とすると、5番・大関 海(3年、千代田中)の内野ゴロはエラーとなり1点を先制する。
3回表、取手松陽は先頭の7番・古仲が左中間スリーベースを放ち無死三塁と絶好のチャンスを作るが、ランナーを返すことができない。
取手松陽は5回表にようやく追いつく。内野ゴロエラーと送りバントで一死二塁から、1番・平がレフトにツーベースを放って同点とする。さらに二死二塁から、3番・松本 がライト前ヒットを放ち二走・平が本塁へ突入するが、タッチアウトとなり勝ち越しには至らない。
同点とされた牛久はすぐに反撃する。5回裏、二死から4番・荒井耀世(2年、牛久シニア)が四球で出塁すると、5番・大関がレフトにツーベースを放って1点を勝ち越す。
両軍はそのまま譲らず9回へ突入する。ここまで140キロ台のストレートを連続して放ってきた取手松陽の古田島 成龍は、9回表にも関わらずこの日最速の146キロをマークする気迫の投球で味方の援護を待つ。
9回裏、1点差を追う取手松陽は一死から8番・古仲がレフト前ヒットで出塁し、送って二死二塁と同点とチャンスを作るが、1番・平はセンターフライに倒れ試合終了。牛久がシードの取手松陽に競り勝って県大会出場を決めた。
昨夏から主戦登板する牛久のエース右腕・網野 隼は、130キロ台前半のストレートとスライダーを巧みに低めに集め、取手松陽打線に対し被安打6、失点1に抑える快投を見せた。
この試合で、146キロをマークし、県内最速右腕に躍り出た古田島 成龍を擁する取手松陽は、この日の敗戦により夏のシード入りが厳しくなった。とはいえ、甲子園を目指す強豪校からすれば、古田島の存在はかなり怖いものであることは間違いない。
(文・写真=伊達 康)
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