試合レポート

正智深谷vs滑川総合

2016.09.13

正智深谷、後半に打線が爆発!長身右腕・坂田怜に期待!

正智深谷vs滑川総合 | 高校野球ドットコム

先発の坂田怜(正智深谷)

 県大会を目指す正智深谷。立ち上がりは滑川総合の先発・田島に苦しむ形となった。110キロ台前後ながらコントロール重視の投球で打たせて取る投球。新井の術中にはまった試合であった。早いカウントからどんどん打っていくが、野手の正面にいったりと、フライを打ち上げたりと、なかなか苦しい試合だった。

 そこで、田中 貴晴監督は5回裏が終わって、「ゴロや低い打球を打って突破口を切り開こう」と指示。その後、6回裏、二死二塁から4番中嶋の適時打で1点を先制。そして7回裏には、8番坂田怜の左前安打から9番久保が左越え二塁打で1点を追加。さらに1番の適時二塁打、さらに相手の敵失などが絡んで一気に4点を追加。8回表、坂田は長打で2点を失ったが、8回裏、7番篠崎の適時二塁打で2点を追加し、8対2と点差を広げた。

 正智深谷の先発の坂田怜は、将来性が高い逸材。まず目に付くのは185センチ73キロと体格が恵まれていること。そのためグラウンドに立てば一番目立つ。田中監督にとっては久しぶりのスケールある右腕として大事に育ててきた。投球フォームを見ると、柔らかさが目に付く投手で、ゆったりとテークバックを取ってから、打者よりでリリースでできる土台のよいフォームをした坂田。球速は120キロ中盤~120キロ後半ながらも、やはりこの身長なので、ストレートに角度がある。スライダー、カーブを低めにきっちりと投げ分けて、打たせてとる投球。坂田も、田中監督も課題は「体力強化」と答える。
「まだまだ全然細いので、この一冬でしっかりと体を作って、140キロを超えてくれればいいですね。うちではなかなかいないタイプなので期待しています」(田中監督)
「自分は140キロ超えを目指しています。まだ細いですけど、これでも高校入学から太くなっているので、しっかりと体作りをしていきたいですね」(坂田)
 坂田は2失点完投勝利。8回はばててしまったが、9回にはしっかりと立て直した。

これで県大会出場を決めた正智深谷。田中監督は「今のうちは打線のエンジンがかかり遅いこと。地区予選の2試合は前半打てなくて後半でやっと…という試合でしたので県大会までの課題かなと思います」と前半でどれだけ先制攻撃を仕掛けるかを課題に挙げた。
 打線を見ていてもスイング自体は鋭く、坂田もまだ線は細いが、うまく育てば、パワフルなピッチングができる大型右腕になる可能性がある。今後の成長が楽しみだ。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.12

学法石川の好捕手・大栄利哉が交流戦で復帰! 実力は攻守ともに世代トップクラス!身長200センチ右腕を攻略し、完封勝利!

2024.05.12

【春季新潟県大会】プロ注目右腕・茨木佑太が完封!元プロの芝草監督は素材、メンタル面も絶賛!

2024.05.12

【春季京都大会】センバツベンチ外の西村がサヨナラ打!新戦力の台頭目立つ京都外大西が4強進出

2024.05.12

プロ注目の200cm右腕・菊地ハルン(千葉学芸)がセンバツ出場校との交流戦でまさかの7失点…夏までの課題は?

2024.05.12

【奈良】天理が決勝最多18得点で圧勝!13年ぶりに春の頂点に<春季大会>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在28地区が決定、長野では松商学園がノーシードに

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>