新潟明訓vs新潟
猛打爆発! 新潟明訓19得点コールド発進!
遠藤龍一(新潟明訓)
GW後半戦初日は、照りつける厳しい日差しの影響か30度近くまで気温が上昇。夏のような暑さと砂ぼこりが舞うほどの強風の中、第一試合に、新潟明訓が登場。昨夏ベスト4の新潟との試合は、序盤から新潟明訓の猛打が爆発した。
初回、新潟明訓は、一死から2番・伊藤 新(2年)のヒットと3番・栗山 謙(3年)の四球でチャンスを作ると、4番・秋葉 悠(3年)が左中間を破るタイムリーツーベースを放ち、2点を先制。
その後も制球の定まらない新潟新潟先発の田中 諒輔(3年)を攻め、エラーもあり、この回一挙6得点。田中をマウンドから引きずり下ろす。
新潟明訓は三回にも、新潟新潟二番手の渡邉 颯人(3年)を攻め、犠打を挟んで5連打を含む9安打を集中。相手エラーや四球もからんでこの回9得点。試合を優位に進める。さらに四回にも3安打、2四球で4点を追加し、19点をあげる猛攻。投げては先発・遠藤 龍一(3年)が四回を1失点にまとめ、二番手・大藪 祐司(3年)も1点を失うものの、後続を抑えゲームセット。19対2で新潟明訓が3回戦進出を決めた。
エキサイティングチーム 新潟明訓
ここ数大会、ベスト8やベスト16で敗れることが多かった新潟明訓だが、この日は”らしい”攻撃が目立った。
初回、2番・伊藤が出塁すると、すかさずスチールを掛け、3番・栗山もじっくりボールを見極め四球を選ぶ。4番・秋葉も甘い球を逃さず4番の仕事をきっちり決めるタイムリー。だが、ここで終わらないのが今年の新潟明訓。5番・大崎 海渡(3年)もヒットで続くと、6番・前田 昴河(3年)の打席でスチール、捕手が二塁に投げるのを見て、三塁ランナーの秋葉も本塁を突くなど、次の塁を狙うソツのない攻撃。 三回も下位打線から始まり、上位打線につないで大量得点を演出。この回打った9本のヒットのうち8本がシングルというところも、つなぐ意識がしっかり出来ている証拠といえるだろう。しかもこの攻撃を、右上手、右下手などタイプの異なる4人の相手投手に順応しながら行ったことも非常に評価できるだろう。
満点の攻撃陣に対し、不安が残ったのは守備陣。外野手は何でもない飛球をグラブに当てながら落球したのが2つ(風の影響はあったかもしれないが、いずれもグラブの中に入れながらはじくという失策)。外野からの返球が甘く、スキを突かれて進塁を許すケースも何度かあった。上位進出すればするほどこういった”スキ”が明暗を分けるケースも少なくない。常勝チームだけに、大勝の中でも反省し、上位へと駒を進めてほしい。
(写真・文=町井敬史)
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