市川vs網干
市川が大勝!期待がかかる市川の逸材たち
先発・小野又翔(市川)
兵庫市川が初回から試合の主導権を握って勝利をモノにした。1回裏から6番大石の2点適時打、さらに2回裏には4番結城の適時打などで4対0とした後、3回裏も打線の勢いが止まらず、8番永良賢吾の本塁打が飛び出すなどをして、一挙9得点を入れて、13対0とする。
打線が当たっていた兵庫市川は左の好打者タイプが多いがその中で目を惹いたのはやはり本塁打を放った永良である。体格も良く、スイングも荒削りとはいえ、本塁打を放ったスイングは見事なフォロスルーで、両翼100メートルと広く、さらに[stadium]姫路球場[/stadium]のフェンスを軽々と越える豪快な本塁打だった。また中々の強肩捕手で、まだ新2年生で、これほどの大型捕手となれば、注目である。
兵庫市川は伝統的に好捕手が生まれやすい土壌にあり、思い出す限りでも、巨人、中日で活躍した小田 幸平(1996年卒)2007年選抜出場の正捕手・八木賢吾(元三菱重工神戸・高砂・2008年卒)、素早いスローイングが光る原田 喬(吉備国際大・2014年卒)、昨年の正捕手・馬場辰二郎(2016年卒)といるが、永良もその系譜に続く捕手になってくれればと思う。
さらに兵庫市川の2人の投手が良かった。先発の小野又翔は、長身で、長い手足を生かして角度の良いストレートを投げ込む投手で、球速は120キロ後半だが、指にかかったときの速球は中々のものがある。変化球のキレ味も鋭く、曲りの大きいスライダーに加え、縦割れのカーブと変化球の精度も高い。県内の中でも好投手として推していい選手だろう。
そして4回から登板した左腕の鍵野。背番号7をつけた投手だが、エースの小野又以上にボールが走っていて、常時120キロ後半~131キロを計測。スライダーの切れも良く、上手く嵌れば、135キロ前後を計測する勢いはあった。そして昨秋のエースだった北井も控えているようで、戦力層は厚い。今年も上位進出に期待がかかるといっていいだろう。
(文=河嶋宗一)
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