淑徳vs都立府中東
リベンジ成功!淑徳が春の借りを返しブロック決勝へ!
勝利を喜ぶ先発・吉田(淑徳)
9月12日、[stadium]日体荏原高校多摩川グラウンド[/stadium]では秋季東京都大会ブロック予選、第8ブロック2回戦2試合が行われた。このグラウンドは多摩川の河川敷にあるという事で、先の台風に伴う大雨で一時水没。昨日、一昨日をかけて懸命の整備を行い、この日も試合開始を11時30分からに繰り下げながらも開催にこぎつけた。整備の甲斐あってグラウンドコンディションは良好。天気にも恵まれ絶好の試合日和となった。
第1試合は、淑徳と都立府中東の対戦。両校ともこの日が新チームの公式戦初試合となる。実はこの両校、今年の春季東京大会ブロック決勝戦で対戦している。その時は、9対2で都立府中東が勝利を収め、都大会へと出場している。
先制したのは、春の再現を目論む都立府中東。
1番・増田がヒットで出塁し、バントと内野ゴロで送り4番・山下がタイムリー、と流れるような攻撃を見せる。
だが、「実際の所、うちは初回失点率が非常に高い。慣れたものです」と淑徳の中倉監督が試合後に苦笑交じりで語ったように、淑徳ナインは慌てなかった。
3回表、右中間へのツーベースで出塁した8番・島谷を三塁に送り、エースにして切り込み隊長の1番・吉田がタイムリーツーベース。自らのバットで同点に追いつく。さらに二死三塁とし、3番・河野がタイムリーを放ち、早々に淑徳が2対1と逆転に成功する。
投げては淑徳の先発・吉田は緩急をつけた投球で都立府中東打線を抑えていく。4回には一死一三塁のピンチを招くも、後続を2者連続三振にとりピンチを脱する。
だが、試合はこのままでは終わらない。
7回裏、都立府中東は一死からエラー2つと盗塁で二、三塁のチャンスを作り出す。9番・中村の内野ゴロの間にまず同点。1番・増田もタイムリーで続き、今度は都立府中東が逆転に成功。3対2とする。
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先発・吉野(都立府中東)
エラーで与えたチャンスをモノにされ、嫌なムードが漂う淑徳だったが、続く8回表、先頭の吉田が四球を選び出塁すると、2番・石川が放ったのは、ライトへのタイムリースリーベース。すぐさま同点に追いつくと、3番・河野がきっちり犠牲フライを放ち、再逆転。その後3つの四球を選び二死満塁とすると、8番・島谷がタイムリーツーベースを放ちさらに2点を追加。6対3とリードを広げる。
都立府中東もその裏、4番・山下がツーベースで出塁、5番・吉野がライトへタイムリーを放ち1点を返し粘りを見せるが、淑徳先発・吉田の粘りが上回った。
6対4で淑徳が勝利。春のリベンジを果たし、ブロック決勝へと駒を進めることとなった。
試合後、淑徳の中倉監督はバタバタとした展開になってしまった、と振り返った。
淑徳は、エース・吉田と主将の上野以外は1年生中心と若いチーム。夏にも3年生に混じりレギュラーを張って5回戦まで出場したとはいえ、新チームの門出の試合に固くなってしまうのはある程度仕方のないことだろう。
それでも、しっかりと収穫はあった。
「同じ相手に二度負けるなと言ってきたので、一つ達成したかな、と」
先輩たちが味わった悔しい思いを、しっかりとはねのけて見せた。
「春は本大会に行けたり夏もそこそこ勝たせてはもらっているんですが、秋はなかなか勝てていないんです。1試合でも多く勝つことが彼らの経験につながることですし、今年こそ秋にも本大会に行きたいですね。」(淑徳・中倉監督)
次はいよいよその、都大会をかけてのブロック決勝。都立南平との対戦が決まっている。
(文=青木有実子)
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