大阪偕星学園vs関大一
公式戦初完封は4安打11K!
4安打11奪三振で公式戦初完封!
姫野優也投手(大阪偕星学園)
大阪偕星学園の先発は今大会2回目の登板となった背番号12の姫野優也(3年)。立ち上がりから力強い直球と緩急を生かしたピッチングで、関大一打線を抑えていく。
唯一「苦しかった場面」と振り返ったのが3回。一死から関大一の1番・山岸孝輔(3年)に二塁打を浴びた後だ。2番・中村勇太(3年)にセーフティ気味の送りバントを決められて二死三塁。山本晳監督からは2点までは構わないと言われていたそうだが、「先に点を与えたくない」とギアを上げ、3番・木村宥(2年)を見逃し三振に切ってとった。結局、三塁まで進ませたのはこのイニングだけだった。
攻撃では4回に、二死二、三塁から9番・的場優斗(2年)がレフトオーバーへタイムリー二塁打を放って2点を先制する。山本監督が、「9番ですが長打力があります」と語る的場は、この後、7回にソロ本塁打を放ち、チームの全打点をたたき出した。
ちなみに4回の先制する前。一死一、三塁で打席に8番・光田悠哉(3年)という場面で、山本監督は偽装スクイズのサインを出して二、三塁にした。その後、本当にスクイズのサインを出したのだが、これは失敗。「本来はスクイズで1点を取りたかったのですが、それが(的場の一打で)2点になりましたね」と山本監督は笑った。
姫野は後半も走者を出すが、相手打者との力関係を見極めた冷静なピッチングスタイルで、大きなピンチを作らない。4安打11奪三振で公式戦初完封を果たし、「気持ち良かったです」と笑顔を見せた。
中学時代に『オール枚方ボーイズ』で名を馳せた右腕。天理から1年秋に大阪偕星学園に編入し、今大会が公式戦で初めてのベンチ入りだ。背番号1をつける三輪晃大(3年)、昨夏エースナンバーの光田などの好投手が多いチームだが、姫野の台頭がさらに夏へ向けた楽しみを増す要素になっている。
直球の最速は1年時の142キロで、この日は138キロ。本人は、「球速アップと、フォームの見直し」と夏へ向けた課題に上げた。